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レッドフォース号 船内
「おーい!お前ら!もうすぐ島に着くぞー!」
レッドフォース号の航海士 ビルディング・スネイクが船員達に向かって叫ぶ。
「島に着いたら探索するぞー!」
その中で船員の誰よりもテンションを高くしているのは、この船の船長 シャンクスだ。
「全く…騒ぎを起こさないといいんだがな」
その船長に手を焼いているのは、副船長 ベン・ベックマンだ。
この船はいつも賑わっている。
少しうるさいくらいがちょうどいい船だ。
そして、しばらくすると目的地である島 シーアイス島に着いた。
「じゃあ、早速行くぞ〜!」
シャンクスは足早に船を降り、颯爽と行ってしまった。
「おい、お頭!…って、もう行っちまいやがった…。」
ベックはいつも1人行動をするシャンクスに呆れた。
「とりあえず、俺も行ってくる。お頭が騒ぎを起こしちゃたまんねぇもんな。」
「とか何とか言って、女引っ掛けて行くんだろ!」
そう茶化したのは、船の狙撃手 ヤソップだ。
「しっかり情報収集する。」
そう言うとベックはゆっくり街へと向かった。
街の酒場
「いらっしゃい」
店に入ると、少し派手目なドレスに身を包んだ女性が立っていた。
「とりあえず、あんたのおすすめをくれ」
「あら、私のおすすめは少し値が張るわよ。」
女性はイタズラを仕掛けたかのような笑みを浮かべた。
「構わない、美しいあんたの目だ。値が張るくらいがちょうどいいさ。」
それに乗るようにベックは言った。
「あら、お上手なのね。お世辞」
「お世辞じゃないさ。事実だ。」
「ふふ、嬉しい。」
こんなやり取りをしている内に、女性はだんだん街について話してくれるようになった。
「ここに来る前に、何か変なものを見なかった?」
「変なもの?」
「ええ、この島には、至る所に氷の柱があるの。」
「氷の柱…」
「しかも、太陽にあたっても溶けないの。」
「溶けない氷?」
ベックはあまり驚かなかった。
この世界は悪魔の実の能力者で溢れかえってる。
日にあたっても溶けない氷なんて当たり前のごとく受け入れた。
「誰の仕業か、知っているのか?」
「ええ、知ってる。この街の皆もよ。 …多分今日、この街に下りて来てると思うわ。」
「…あんたらは、そいつを恨んでいるのか?」
「恨んでると言われたらそうなるわね。 だって、平和だったこの街を、こんな異様なものだらけにしたんだから。」
女性の目は、少し悲しげに、かつ、怒りが籠っていた。
「何の為にやったのか分からないのか?」
「そこは、私も分からないわ。」
「……そうか。貴重な情報ありがとう。」
「えぇ。またいつでもいらしてね。ダンディーな旅人さん。」
「あぁ、またいつか来るよ。」
ベックはそう言って、店を出ていった。