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あさみ—わたし
雄介—私
芹 あさみ 36歳 専業主婦 娘: ゆみ 中学2年生 13才
芹 裕輔 39歳 会社経営 息子: 拓哉 小学2年生 8才
早乙女京平 28歳 会社員
(家庭の事情があり、ホストクラブでアルバイト)
浅野エリカ 35歳 看護師
浅野マイケル 40歳 会社員
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あさみ—わたし
雄介—私
1.
わたしたちは仲の良い夫婦だと思う。
裕輔が料理することを厭わないので、ふたりでよく作る。
そんなとき、わたしたちはおしゃべりを楽しみながら料理を進めていく。
夫は仕事の話、出先で聞いた話など話題に事欠かないのか、興味の持てる話を自分の意見も
挟みながらいろいろとわたしに話して聞かせてくれる。
わたしはそんなふたりの至福の時間を愛していた。
でも、最近のわたしは少し夫に対して冷たかったかもしれない。
自分でもどうしてそんなふうに接してしまうのかよく分らない。
これが倦怠期というものなのだろうか。
この頃のわたしは、夫が結婚前からずっと与え続けてくれている自分への愛の前に傲慢になり、
心の緩みが生じ胡坐をかいてしまっていたのかもしれない。
そして……このわたしの慢心が、穏やかだったふたりの関係を少しずつ変えていって
しまったのだろう。