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ぺいんとside
―パンッ!!
ぺ「えっ!?」
突然大きな音が鳴ったと思ったら、リアム看守が撃たれた。
ぺ「リアム看守!!」
リ「…8番」
リアム看守は、撃たれた直後にその場で倒れた。
し「え…?どういうこと…?」
ク「なんで…え?リアムさんが…撃たれ…」
ぺ「看守!!しっかりしてくださいよ!!」
リ「…8番、俺はもう、これでいいんだ、」
これでいい…?この人は一体何を言っているんだ…
これでいい訳が無いだろ…こんなに呆気なくリアムさんは死んでいいのかよ…!!
ぺ「嫌だ!!リアムさん、俺まだ…」
ありがとうを伝えていない―。
そうだ…俺らはなんだかんだあったけど、この人には沢山世話になったんだ…。
まだ何も伝えられないままリアムさんが死ぬのは嫌だ…!!
リ「8番、しっかりするんだ」
ぺ「あなたがしっかりしてくださいよ!!」
し「そうですよ!!リアム看守、まだ歩けそうですか…?」
リ「…いや、俺はもう、歩けそうにない…」
ぺ「嫌だ!!そんなの嫌っすよ!!」
リ「でも8番、俺は…」
ぺ「そんなの俺が抱えるから!!俺がリアム看守の分まで走るから!!」
そうすれば、リアム看守も助かると思った。
だけど…
ク「…無理だ、ぺいんと」
ぺ「なんでですか!!」
ク「もうすぐでこのメデューサ号は崩壊する。いつ瓦礫が落ちてきてもおかしくないし、既に足場は最悪だ。そんな中、リアム看守を抱えながら逃げるのは難しいだろう。」
ぺ「っ…」
―もう俺には、どうすることもできなかった。
ぺ「嫌だ…嫌だよリアムさんっ…」
リ「…すまない、俺が失態を犯した…」
ぺ「っ…!!」
リアム看守はだんだん意識が朦朧としてきた。
ぺ「もう喋らなくていいから!!もう何も話さなくていいから!!…1秒でも長く…生きてくださいっ…」
リ「…8番」
ぺ「だから!!リアムさん!!」
リ「…ありがとう」
ぺ「っ…!!」
その言葉を最後に、リアム看守は目を閉じた…。
ぺ「あ…リアムさんっ…」
ク「ぺいんとっ…、」
し「うっ…ぅ、」
ハッとして俺は、リアムさんの体温を確かめた。すると…
ぺ「…生きてる、まだ生きてる!!」
し「え…?」
ぺ「脈は少し弱まってるけど、まだ結構動いてるよ!!」
助かる…!!リアムさんはまだ生きてる!!よし、さっさと抱えて…
ドンッ!!
ぺ「なんだ!?」
振り返ってみると、もう瓦礫が落ちてきていた。
ぺ「あ…」
ク「…ぺいんと」
ぺ「っ…クロノアさん…」
ク「…諦めよう」
ぺ「っ!!」
ぺ「あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!!!(泣)」
俺はその場で泣き崩れた。
どうにかすれば、リアム看守は助かると思っていた。でも俺たちはもう、何もできなかった。
ク「…行くぞぺいんと。ここに居れば、俺たちまで死んでしまうぞ」
ぺ「う”っ…(泣)」
し「…そうですよぺいんとさんっ…行きましょう、」
ぺ「…分かった、」
そして俺たちは、リアム看守を置いて走り出した―。
続く―