続き―
ぺ「…しにがみ、エリトラが置いてある場所分かるか?」
し「はい、確か監視室の中にあるんですよね?」
ぺ「そうだ。そして開けるのに必要な『赤い鍵』は俺が持ってる…」
そう。実はあの後、リアム看守のポケットの中に赤い鍵が入っていたから取っておいた。
それにリアム看守が教えてくれた。赤い鍵を使えば、監視室に入れるって…。
ぺ「…開けるぞ」
し「はい…!」
ク「うん…!」
ガチャ
監視室には、沢山の監視用のパソコンがあった。そしてその奥には、『非常用エリトラ』と書いてある部屋があった。
し「エリトラって、どのくらい置いてあるんでしょうね?」
ぺ「さぁ…沢山あるんじゃない?メデューサ号には、お客さんも結構居るし…」
ク「不良品じゃないと良いけどね〜」
ドアを開けると、エリトラは―3人分しかなかった。
し「3つ…てことは、3人全員脱出出来ますね!」
ぺ「やった…!これで…」
…待てよ?3人分?3人分ってことは、俺としにがみとクロノアさんの分だけ…本来ならリアム看守も逃げる予定だった―。
でもそのリアム看守の分まではない…。まさか、リアム看守は最初から…!!
そんなの…そんなのおかしいだろ!!なんでリアム看守が囮に…犠牲にならなきゃいけないんだよ!!やっぱり俺は…俺は…!!
ぺ「…2人とも、1つ、いい?」
ク「ぺいんと?」
し「どうしました?」
ぺ「俺…やっぱり、リアムさんを助けたい」
―気づいたら俺は、口に出していた。
だってまだ…リアムさんは生きてる。さっきまだ、弱まってたけど、脈は動いてた。ちゃんと生きてた…!!だったらまだ、救えるかもしれない…!!
し「は!?いや、そんなの出来るわけないでしょう!?リアム看守はもう…手遅れかもしれないんですよ!?」
ぺ「それでもまだ助けられるかもしれないんだぞ!?まだ可能性があるなら、やってみなきゃ分かんねぇだろ!!俺は…リアムさんを救いたいんだよっ…」
し「ぺいんとさん…」
ク「…でも、どうやって助けるんだ?もう、方法は…」
ぺ「…大丈夫です。まだ1つだけ、方法があります。俺は絶対、リアムさんを助けます!」
そう…俺にはまだ、ある1つの方法があった。この方法なら、リアムさんを助けられるかもしれない…。
ぺ「しにがみ、クロノアさん!先に屋上へ行ってて!俺は後から行くから!」
し「は!?そんなの危険すぎるって!!だってもし、ぺいんとさんまで…っ」
ク「…しにがみくん、ここはぺいんとに任せよう」
し「クロノアさん…」
ク「大丈夫。ぺいんとなら、きっと上手くやれる。ぺいんとを信じよう」
し「っ…はい…ぺいんとさん、絶対生きて…また屋上で会いましょう!!」
ぺ「あぁ…また屋上で!」
そう言って俺は、先のことは2人に任せた―。
続く―。
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