カナメ視点
「「あれ?カナメ?」」
「…え、イズミ?お前、こんなに家近かった?」
「「あ〜w今日親にこの辺の地域で買い出しして来いって頼まれちゃってさ〜…
じゃなくて!!ビッショビショじゃねぇか!
家は?近い?」」
イズミの親は優しそうだな…
「…いや、ちょっと回り道してて少し遠いかな」
「「なら俺ん家来い!親はいる?」」
「親は今日いないから大丈夫。ていうか、行ってもいいの?」
「「もちろん!!すぐ着くけど、俺の傘使って!」」
「は!?いや、いいよ。イズミまで濡れる」
「「じゃーカナメ。こっち来て?」」
「…?おう」
「「はい!相合傘〜!これなら濡れねぇだろ?」」
「…意外とイズミって身長高いんだな。」
「「これでも180はあるんでね?」」
「俺は172なのに…」
変なタイミングでイズミと出くわしたな。まぁ、これで家に帰っての寂しさは無くなるし、得…なのか?きっとこの後なんかあった?って言われるのだろう。何て答えよう、自分自身の事話したら…嫌われるのかな…。
でもそれは中学の話…イズミなら…………
やっぱ、怖いや。
「「着いたぜ!!」」
「お邪魔しま〜す…あれ?イズミの親は?」
「「あ〜まだ仕事中だと思う。俺が電話で伝えておくから、気にすんな!」」
「ありがとう」
「「ん〜…このまんま濡れておいたら風邪引いちまうし、カナメ!風呂入って来な!」」
「え、いいの?」
「「風邪引かれたら俺学校とか寂しいもん!さ、早く行ってこい!」」
「何から何までありがとう。じゃあ風呂入ってくる」
「おう!」
イズミ視点
とりあえず…カナメの制服は乾かして、カナメが着る他の服ねぇし…弟のは…なんかヤダし、ちっせぇだろうし、服でかいかもだけど、俺の服貸すか。流石に脱衣所入ったらヤバいだろうし、扉の前に置いておくか。
あ、そうだ。母さんに電話しねぇと
色々言われるのか思ったけど、すんなり受け入れた…
にしてもカナメ、何であんな所にいたんだろう。回り道してたって言っても、そう変わんなくないか?というか、そんなに濡れないはず…。あそこって何かあったっけ…?ん〜分かんない!とりあえず、なんであんなビッショビショに?って聞いてみっか…。本当の事を答えてくれる…かな
カナメ視点
「ねぇ…扉の前の服着たけどさ…デカすぎない?」
「「おぉ…可愛い(ボソッ)
じゃなくて、弟いるけど、多分小さいから俺の服がいいと思ってね…悪ぃw」」
「全然大丈夫w」
「「にしても、やっぱ学校で見るのと風呂上がりで見るのとじゃギャップあるな!」」
「いつも髪セットしてるからね。簡単にだけど」
「「へぇ〜?俺も一応セットしてるぜ!」」
「じゃあ風呂上がり姿、楽しみにしとくよw」
「「お、おう!多分飯食ったらになるけどw」」
(無意識なのか!?こういう言葉言うの!俺でも惚れそうになんぞ)
「「制服は今乾かしてっから!とりあえず何か飲む?」」
「麦茶とかでいいよ」
「「オッケー。どーぞ」」
「うまぁ」
「「……なんであんなビッショビショになってたん?」」
やっぱ来たか…他の言い文思い付かなかったし、正直に話すか…
「あ〜…それh」
イズミ母「ただいま〜!あ、君がカナメくん?」
良かった。言わずに済んだ
(変なタイミングで帰ってきたかよ…!!)
「お邪魔してます。カナメです。すいません、急にお邪魔してしまって。」
イズミ母「いいのいいの!にしてもイケメンね?学校ではモテないの?」
「いえ…wモテてるのかは分かりませんね。イケメンと思ってた事は無いです…w」
「「カナメより俺の方がモテてるしー?」」
「お前告られたことあんの?」
「「ア、アルシ」」
「ハイハイ」
イズミ母「仲良いのねwあ、もう20時30分…カナメくん今日泊まってく?」
「あ、いや大丈夫ですよ!」
「「せっかくだし泊まってけよ!飯も寝床も作ってやっから!それに、明日休日だし!!」」
「じゃあ…お言葉に甘えて」
イズミ母「りょーかい!あ、イズミ!今日のご飯イズミが作るのよ!!今日作る当番なんだから」
「「わかってますぅー。カナメはどうする?飯作るの手伝っても良いし、スマホいじってても良いぞ!」」
「飯作るの手伝うよ。俺一応料理出来るから」
何か考え事するよりもこうして作業した方が何も考えなくて楽だし
「「お、マジ!?じゃあ野菜と肉の筋とか切っててくんね?俺包丁さばきヤバくてさ」」
「任せろ!包丁さばきは得意だからな!んじゃ、まずは野菜から」
「「マジでうますぎんだろ!!早すぎて残像見えそうだわ」」
「残像ってw野菜切れたし、今から肉切るけど、肉の脂って取り除く?」
「「おう!弟が脂嫌いでな」」
「へぇ〜。」
「「にしても、包丁さばき上手くて助かるわ!俺野菜切るだけで15分以上かかるんだよなw」」
「ホントに苦手なのかw肉も切れたぞ」
「「おぉ!サンキュー!!」」
弟視点
リビングの方からいつにも増してザワザワ聞こえ、気になって自室の扉を開けた。
母さんがいて、リビングの方を見れば、知らない唯一無二の様なホワイトカラーの髪色と兄ちゃんが料理を作っているのが見える
イズミ弟「…母さん、兄ちゃんの隣にいる人、誰?」
イズミ母「あ〜!カナメくんって子よ!高校初めての親友みたいよ」
へぇ〜って、何も思わずに兄ちゃんを見ていると、”前”の友達には一度も見せた事の無い表情がどんどん出てくる
兄ちゃんってそういう顔もするんだ。
兄ちゃんの顔を見れば、もう安心だけど…確認で話してみたいな
イズミ弟「兄ちゃんって、友達にあーいう表情するんだね。今までにもこうやって友達連れて来たけど、他の友達には見せてない顔だよね。」
イズミ母「言われれば確かに?他の友達よりカナメくんといると落ち着くのかもね」
落ち着く…ね。果たしてそうなの?
イズミ弟「カナメくんと僕話してみたいなぁ」
イズミ母「行ってきな?ちょっと前ぐらいから、 イズミの手伝い終わって特に何もしてないし。暇そうよ」
イズミ弟「うん、行ってくる」
カナメ視点
イズミの家族の人達皆優しいな。羨ましい…。俺もこういう家族欲しかったな。海外出張で大量の金をくれるよりこうして騒がしいような家族が欲しい。今この空間が楽しいはずなのに、
どこか辛い。
イズミ弟「カ、カナメくん!」
「…」
イズミ弟「カナメくん?」
ハッとして、俺の名前を呼んだ方へ顔を向けると、綺麗な黒髪で三白眼の黒い瞳の男の子がいた
「…あ!ごめん!!えーと、イズミの弟?」
やば、全然聞こえなかった…。
印象悪くなったかな
イズミ弟「うん!僕イタチっていうんだ。だからイタチって呼んでね!」
「良い名前じゃん。イタチくん」
イタチ「ぇ…//あ、ありがとう…」
「「おいおいカナメェ。イタチを照れさす なんて中々じゃねぇかw」」
(年下にはそういうこと言うんだ…。羨ましい)
「イタチくん中々照れないの?w」
「「そーなんだよ!俺がイケボで耳元で言っても照れねぇんだよ!」」
イタチ「兄ちゃんは何か違うんだよね」
「マジかぁ?イタチくんにそれしても良いけど、イズミにしてみよっかな?」
「「え、は!?何で俺?!」」
「え〜?ダメなん?」
「「…今回だけな?」」
「分かった。じゃあイズミ耳貸して」
「「ん」」
「ーーーーー」
「「…」」
「イズミ照れすぎww俺まで照れてくる…w」
「「予想外なこと言うんじゃねぇよ!!//」」
「www」
この空間が一生続けば良いのに。
イタチ(ねぇ兄ちゃん、僕、初めてカナメくんと接したって言うのに。僕まですぐに心が緩みそうだよ。どうしてだろうね。兄ちゃんがあーいう表情する理由少し分かったかもしれないよ)
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