カナメ視点
「「よっし!!飯できたぞー!」」
食卓の方からイズミの声が聞こえ、イタチくんと一緒に食卓へ向かうと、見るからに美味しそうな飯が並んでいる
「うわ、美味そ」
イタチ「兄ちゃん、カナメくんいるから腕によりをかけたでしょ」
「「あったり前だろ!カナメに俺の料理を好きになって欲しいからな!!」」
イズミ母「早く食べるわよ」
全員「いただきまーーす!」
「美味!!!」
「「良かったぁ!!俺の料理好きになった?」」
「なったなった!」
「「よっしゃ〜!!今度カナメが作った飯も食わせてよ!」」
「え〜?イズミよりは美味くないよ?」
「「それでもだ!!」」
イタチ「僕も食べてみたい」
「え〜…じゃあ明日にでも作ろっかな」
イタチ、イズミ「よっしゃ!!!」
イズミ母(今日は一段と騒がしいこと。それだけ元気あって良いわね)
イタチ「兄ちゃんの飯やっぱ美味いね」
「「はっ! イタチお前…俺が食おうとしてたの食うなよな!!」」
全員「ごちそうさまでした」
イズミ母「イズミ、もう風呂入っちゃいな。」
「「え?母さんとイタチは?」」
イタチ「母さんも僕も飯食う前に入っちゃったから」
「「うぇ〜…。マジか。じゃ、入ってくるわ」」
イズミ風呂入っちゃったし、暇だしスマホでもいじるか
イタチ「…ねぇ、カナメくん」
「うん?どうかした?というか、俺の後ろじゃなくて、ソファー隣に来なよw」
イタチ「あ、うん」
「それでどうしたの?」
イタチ「…いや、どうかしたって訳じゃないんだけど、僕のちょっとした悩み聞いてくれない?」
イズミ視点
はぁ〜、この空間一生続けば良いのになぁ。そんな事望んでも何もなんねぇよな…。にしても、カナメがあんなにビッショビショになってた理由聞けなかったな。この後、また聞こうかな…。でも、これ以上聞いたら、良くないかな。でも…アイツの”何か”の苦しみ、俺にも分けて欲しい。一緒に苦しんであげたい。1人で抱え込んで欲しくない…。
とりあえず、風呂上がるか。
ん?イタチとカナメが何か話してる?ちょっと近くで聞いてみよ
イタチとカナメからじゃ見えない壁にもたれ掛かり、二人の会話を聞く
「大丈夫だよイタチくん。それはイタチくんが悩む必要なんてないよ?」
イタチ「でも…!僕のせいで…」
「…何も考えなくて良いんだよ。そんなに抱えちゃ今より辛くなっちゃうよ?」
イタチ「そんなの…難しいよ!僕のせいで○○を傷つけたんだよ!じゃなきゃ…○○がハッとした顔なんてしない!!」
「イタチくん。俺の目ェ見て?」
イタチ「…」
「正解なんてないよ。仮にイタチくんがその子を傷つけたとしても、その子の悩みの答えが近付くかも知れないし、遠くなるかも知れないけど、イタチくんがその子に発した言葉は…
“俺にとってはスゲェ嬉しい言葉”だったよ。
それに、あーいう顔をしたって事は、何か求めてる言葉を貰ったのかも知れないし、イタチくんに悩みを言ったのはそういう言葉を貰えるって思ったのかもしれないし!」
イタチ「…そう、なのかな?だとしたら、良い事…したかな?」
「俺からしたらめっちゃ良い事してると思うよ」
イタチ「…そっか。ありがとう!何だかスッキリしたよ。休み明けにまた話そって言われたから、その日まで待ってみるよ」
「うん。良いと思うよ。話をしてくれてありがと」
イタチ「じゃあ、僕部屋に戻るね!!」
「うん、またね」
そっか…イタチ、お前もそういう立場になるんだな。
カナメ、イタチに良い事言ってくれてありがとう。
何だか俺も変に救われちまったよ…w
カナメ視点
イタチくん、救われたかな。良いな。
あーいう子に相談出来た○○…。
俺にも、あん時相談した時にあーいう子のような人に答えを出して欲しかったな…。
イズミにあん時と同じ相談したら、軽蔑すっかな。
きっと、イズミは俺の事を掴もうとしてるし、悩みを話したいよ…。
でも、怖いんだよ。
例えイズミが何も軽蔑なんてしないって分かってても、怖ぇよ…。どうしてなんだよ。
いっその事、このまま誤魔化し続けて見ようか…。
「「カナメ。」」
「…あ、イズミか。どうかした?」
「「いや〜?暇そうだっからさ!俺の部屋来て何かゲームでもしねぇ?」」
(流石に絶望に満ちた顔してた…なんて言える訳ねぇよ)
「ゲーム良いな!んじゃ、イズミの部屋行くか!」
「「あ、先行っててくんね?敷布団とか取ってくるからさ、階段上がってそのまんま真っ直ぐ行ってくれりゃ俺の部屋だから!」」
「オッケー」
ここ、だよな。失礼しまーーーす。意外と綺麗なんだな。あれ、イズミって、中学の時も友達いたって聞いてたけど…そんな写真1つもないじゃん。
「「重った…!!!」」
ドスンッと、布団の音じゃない音が聞こえた
「スゲェ音w」
「「そりゃーな!ん〜何のゲームする?」」
「あ〜、これにしようぜ」
「「お!良いぜ!!」」
「「…流石に眠てぇな」」
「もう1時じゃんwそりゃ眠てぇ、寝るか」
「「そーだな…。俺敷布団で寝るから、カナメ俺のベッドで寝て良いよ」」
「え、いやいや!俺が敷布団で寝るよ」
「「え〜…じゃあ俺もカナメもベッドで寝ようぜ!そうすりゃ2人とも良く寝れるだろ」」
「お、オッケ」
「「狭くない?」」
「ぜ、全然!」
「「じゃ、電気消すね〜…」」
「おやすみ」
「「おやすみぃ…」」
眠れねぇ。イズミは爆睡かよ!!
イズミ、眠くてビッショビショになった理由聞いて来なかったな。どの道聞かなかったのかも知れないけど。
「「…カナメェェ…」」
「んぁ?って、ちょ…」
抱き着いて来んなよな!!はぁ、動けねぇ。足も組みやがって
なんか、眠くなってきた…。
イズミといると何かいつも落ち着くな。
…あれ、ここどこだ?…え、俺、中学の姿?
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