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チョークの音と、誰かの笑い声。教室の朝は、いつもざわざわしてる。
眠そうな顔の友達を横目に、私は机に突っ伏していた。
「昨日こそ完璧に勉強する予定だったのに〜」
……とか言いつつ、ノートには落書きばっかり。
「よしっ! 今日こそは勉強する!」
……って、三日連続で宣言してる気がする。
机の上に広げたノートには、やる気だけが全開。中身は、真っ白。
ペンを握るよりもお菓子を開ける回数の方が多い。
「……水原、またポテチ出してるだろ」
低く落ち着いた声。
顔を上げると、幼馴染「黒瀬 颯太」が、教科書を片手に立っていた。
昔から変わらない無表情。小学生の頃からの話している。
「ち、違うし! これは……勉強の栄養補給!」
「ポテチで補給するバカいるか」
「いるよ! ここに!」
颯太の眉がピクリと動く。
ああ、また“呆れモード”入った。
小さい頃からずっとこう。私が全力でふざけて、黒瀬が冷静にツッコむ。
「……あのさ、このままじゃお前。本当にヤバイぞ。」
「うっ……それは、その……今からやるもん!」
「口だけは元気だな」
颯太は、私の机の上をちらりと見てため息をついた。
「ノート、ほとんど真っ白じゃん」
「これから埋めるの! 見てなさいよ、今に完璧にしてやるんだから!」
「……はいはい」
軽くあしらうその言い方に、胸の奥がチクリとする。
昔はあんなに一緒に笑ってたのに、最近はなんか距離がある。
それが、ちょっとだけ寂しい。
颯太はそのまま席に戻って、静かに教科書を開いた。
朝のざわめきの中、ページをめくる音だけがやけに響く。
いいもん、今日から本気出す! ……多分。
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ご覧頂きありがとうございました!
これから2人はどうなるのか……!?
良ければ応援して頂けたら幸いです!
次回!第2話!お楽しみに!!