「あれは、私が10歳の時でした。」
5年前
「お母さん!早く早く!」
「はいはい。 ちょっと待って、」
私には母親が1人いました。
優しくて、綺麗で、憧れでした。
母は、時々仕事で遠出していました。
なので、そういう時は私1人で買い物に行っていました。
ある日、母が仕事から帰ってくる日にいつも通り買い物をしに行きました。
街には色々なものが豊富なのでいつも街に買い物に行っていました。
皆優しくて、明るい街でした。
その日、私が街に行くと皆私から目を逸らしました。
今まではそんな事一度もありませんでした。
すると、街の人達の話が聞こえてきたんです。
「あんな恐ろしい奴らがこの島に居たなんて、」
「もう二度と関わりたくない。」
ショックでした。
今まで優しかった人達がいきなり蔑んでくるのはかなりきついものでした。
一応、買い物を済ませ家に帰ろうとしました。
帰り道の途中で、私は驚くべき物を見ました。
街の男数人が、火のついた木を持って山の中に入って行くのが見えました。
私は最悪の事態が頭をよぎりました。
そこから、急いで裏道を通り家に着きました。
母は、仕事から帰ってきて私より先に家に居るので先程起こった出来事を話しました。
母は冷静に考えている様でした。
すると、街の男達がやってきたのかドアを激しく叩いていました。
「おい!早く出てこい!この悪魔め!」
「さっさとこの島から出ていけ!」
私は怖かった。
急に豹変した人達を見て、震えていました。
すると母がドアに近づき、開けました。
「一体、何の用ですか」
「しらばっくれるな!」
「この島を利用してた癖に!」
「だから、なんの事だと言ってるんです!」
「うるせぇ!!これ以上近づくな!」
母は男に突き飛ばされてしまいました。
そして打ちどころが悪かったのか、意識はあるのですが動けない状態でした。
私はその光景を見て、怒りが込み上げてきました。
こちら何も害を与えていないにも関わらず、ただ一方的に責めその上母に怪我を負わせるなんて、と
ここからは、後々分かった事なのですが、
その後、私は泣き叫びながら男たちを次々凍らせて居たそうです。
その時発現した莫大な力が母も、島の全体も氷漬けにしてしまいました。
「だから、私は島にいる人達から嫌われているんです。」
「そんな事が…」
「あ、そろそろ着きますよ。……どうやら貴方の探してる人もそこに居るようです」
少女がそう言った後、道が開け眩しい光が視界に入ってきた。
そこには、とても見晴らしの良い崖とシャンクスが居た。
しかし、シャンクスと後もう1つ異様な物がその崖にあった。
そこにあった物は……
全身を氷漬けにされた女性だった。