そび視点
「あの…こんなこと聞くのは失礼だって分かってるんだが、」
яがそこら辺をうろついているなちに聞くと、
「どうかしたのか~?」
きらきらした声が跳ね返ってくる
この声だけで、心が弾む
「なちは…親、とか…どんな関係なんだ?実質初めて会ったフォークに話すことじゃないと思うが」
「…あ~、そういうことか、…少し隣座るな」
「あぁ…、」
なちがとさっと隣に座ってくる
整った横顔から、なんだか哀愁を感じる気がする
気のせいかもしれないが。
「う~ん…なんていうんだろうな、ちょっとネグレクト気味みたいな…放任主義なんだ」
ネグレクト、放任主義
それだけでまともではないことが分かる
「ichの事に無関心というかな…でも、生活は問題無かったんだよ、無関心ってだけで別に世話はまぁまぁしてくれてたし…虐待ってほどじゃないかも」
「…そういうことなんだな、」
ほぼ、虐待なんだよ、そういう種類の…
きっと自分の安全を考えないところも、相手への気遣いも
その生活から来たことなんだろう。
そう思うと、心が痛くなってくる
さっき食べかけてしまったこともあって、申し訳ない気持ちで溢れた
「すまんな、こういうこと聞いて」
「そびにならな、なんでも知ってもらいたいんだ」
「初めて出来た友達だからな!」
…初めての友達
その言葉からほんとに学校も行ってないんだな、と分かるくらいなはずなのに
自分の恋心とは全く違ったものなはずなのに
独占欲…心の暗い部分となちの笑顔が混ざり合って
「…ッ嗚呼…」
気持ちの悪い、笑みが浮かんでしまう。
「…、?」
不自然に口元を隠すяを見て、なちが頭にはてなマークを浮かべる
すると、伝わらなく叶わない想いがまた中に渦巻く
背筋がぞわっとしていって、また胸が圧迫される感覚に陥る
…まぁ、とりあえずそんなことは置いておいて、
「…話してくれてありがとうな、」
「?嗚呼、!」
そういうプライベートなことを話してくれて、嬉しい
けれど信用してくれているという実感は無かった
なんでか、…分からないけれど。
「なぁっ、ich、もっと知ってもらいたいし、知りたいんだ…迷惑じゃなければな?色々質問とかしていかないか…」
「、!いいぞ…!」
これは、ぐっと嬉しい気持ちがこらえきれなくなった
その日はお互いの事をもっと詳しく、たくさん知るため
夜遅くまで他愛のない会話が続いた
コメント
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続きが気になりますねぇというかナの親ああああ!何やっとんじゃあああ!!