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【私の夢はお姫様ッ!】
プロローグ
第一話:小さな決意
「ままぁ…?」
「絵本、読んでーッ!」
私が読んで、とおねだりしているのは{お姫様とドラゴン}と言うファンタジー子ども向け小説だ。
元々、おばあちゃんが絵本と間違えて買ってきた小説で、少々内容が濃いが、子どもでも十分読める量になっていた。
「いいわよ」
ママはそう言うと小説をめくりお話を読み始めた。
「昔、昔、ある所にお姫様が居ました──」
お姫様は、国民に愛され、国民を愛し、国民と共に幸せに暮らしていました。
例えば、お姫様は街を歩くだけで沢山話しかけられます。
「姫様!今日は新鮮な野菜が取れたんだ!是非貰ってってくれ!」
「姫様ー!一緒に遊ぼ〜よ〜!」
お姫様はそんなふうに慕ってくれる国民が大好きでした。けれど、幸せは突然にして消えてしまいました。
この国に、ドラゴンがやって来たのです!
ドラゴンは家を焼き、国民を苦しめました。お姫様はそのことからドラゴンが大嫌いでした。
お姫様はそのドラゴンをやっつける為、自ら戦いに行きました。
お姫様とドラゴンは戦いました。ですが、戦いは互角で、なかなか勝負がつきません。けれども二人とも本気で戦い続けました。
そして、ついに勝負はつきました。
勝ったのはお姫様でした!
そしてお姫様は冷酷に、残酷に言うのでした。
「良い夢を見なさいね」
「おしまい」
「あら…、ふふっ」
「おやすみなさい。咲奈(さな)」
そのまま私は眠ってしまった。
だけどこの日、私は決意したのだ。
お姫様になろう、と