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4月1日のQuizKnock編集部。
撮影の合間、メンバーたちがエイプリルフールの嘘で盛り上がっている中、ふと問と言に話が振られた。
fkr「二人は? 何か嘘つかないの?」
言はスマホをいじりながら、なんてことない日常のトーンでさらりと言ってのけた。
gon「あはは、つかないですよ。僕、問のことなんて別に愛してないですから」
あまりにも淡々とした、嘘だと分かりきっているトーン。 隣にいた問も、待ってましたと言わんばかりに楽しそうに笑って重ねる。
mon「だね。僕も言ちゃんのこと、世界で一番嫌いだよ」
izw「……はいはい。お前ら、嘘が下手すぎるだろ」
sgi「末永く幸せにやってろよ、本当に」
呆れたメンバーたちの声を聞き流しながら、二人は顔を見合わせて、不敵に、けれどどこか満足げに微笑み合った。
その夜。
少し明かりを落としたリビング。
言がソファに座ると、問は当たり前のような顔でその膝の上に跨って座った。 正面から向き合い、言の首筋に腕を回して、じっとその瞳を覗き込む。
mon「……ねえ、言ちゃん。さっきみんなの前で言ったこと、もちろん嘘だよね?」
問の問いかけに、言は少し意地悪く、問の腰を自分の方へ強く引き寄せた。
gon「当たり前でしょ。あんなの、エイプリルフールの嘘に決まってる。……僕の頭の中、問のことばっかりなんだから」
言の声が低くなり、問の耳元を熱く揺らす。
gon 「僕以上に問を愛せる人なんて、世界中探しても絶対に見つからないよ。これは、本気」
昼間の「嘘」を完全に上書きする、重すぎるほどの愛の告白。 問はその言葉に満足そうに目を細めると、言の胸に顔を埋めて、ぎゅっとしがみつくように抱きしめた。
mon「……ふふ、嬉しい。言ちゃんのその愛を受け止められるのも、言ちゃんが愛していいのも、僕だけなんだから。これは嘘じゃないよ?」
ハグの力が強まる。お互いの心臓の鼓動が、服を通してもはっきりと同じリズムで刻まれている。問は言の肩に顔を寄せたまま、逃がさないように囁いた。
mon「言ちゃんが愛せる人は、僕以外にいない。……ね、そうでしょ?」
言は、自分を縛り付けるその「公言」を、最高の快楽として受け取った。 回した腕に力を込め、折れそうなほど強く抱きしめ返す。
gon「……ああ、その通りだよ。僕の愛は、問っていう唯一の正解にしか辿り着かないようにできてるんだ」
言が問の顔を上げさせると、鏡合わせのような二人の瞳が真っ向からぶつかった。
重なる唇。最初は確かめ合うような軽い口付け。けれどすぐに、お互いの存在を自分の中へ完全に閉じ込めようとするような、深く、熱いキスへと変わっていった。
mon「……ん、……ふぅ」
唇が離れた後も、二人は額を合わせたまま、熱い吐息を共有し合う。 1年に1度の嘘が許される日。けれど、二人の間には、嘘の入り込む隙間なんてどこにもなかった。
(おわり)
コメント
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本当にタブラ・ラサさんの書く文才ありまくりの話大好きです…ありがとうございます…