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夢主side
連日泣いたことを知らせるような、ダサい俺の顔をこれ以上見てほしくなくて。
倫太郎の為と嘘をついて、ただこれ以上傷つかないようにと、自分を守る為に作った壁を自分で壊せなくなってしまって。
倫太郎の手をすり抜けて、公園を出てしまった。
倫太郎がこっちに帰ってきたと聞いた時、絶対に会いたくないと思った。
最後に会った時、喧嘩のような別れ方をしてしまったから。
自分を守るためにダサい嘘までついて、倫太郎
のことを着信拒否してしまったから。
そう思えば思うほど自分の情けなさに嫌気がさした。
今回も倫太郎のことを拒み続けたら、もう次は追いかけてくれないのではないか。
俺の事、どうでも良くなるどころか忘れてしまうのではないか。
俺たちのあの頃が、無かったことになってしまうのではないか。
インターホンの音が家に響くたびに、会えなくなるカウントダウンが刻まれていく気がして、涙が止まらなくなった。
「…俺の意気地なし野郎」
もう、今更会いたかったなんて、好きだなんて言えるわけが無い。
この関係に直らない程深い亀裂を入れてしまったのは、俺のくだらないクソみたいなプライドのせいだから。
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