91日目
…昨日、結局✘ねなかった
……それで日野森さんに会って、大切な人達に助けを求めたら?…って言われたけど、そんなの無理に決まってる……
…後は、大切な事を考えたらいいって言われた。……なんの意味があるんだろう
まふゆ
日記を書き終えた後、ふと思い返す。
私の大切な物は、なんだろう?
友達?親?仲間?パソコン?スマホ?リンゴ?アクアリウム?……考えても分からなかった
『……分からない、、』
そう呟いたらココロの底から何かが湧き上がる感覚に襲われた。
『何、コレ…?』
時計の針が煩く響く。
そしてふと時計に目をやると__
『25時…』
ココロはニーゴで埋まっていく。
そうだった、今までもココロにぽっかり空いた傷はニーゴが全部埋めてくれた。
…ニーゴは、私にとって大切なピースだった。
もちろん奏も、絵名も、瑞希も、私も。
4人揃ってニーゴだった。
『……私が死んだら、ニーゴはどうなるんだろう…』
みんなも後を追うのかな、それともニーゴは壊れて行くのかな…
どっちみち結末は暗くなる。
『……少しだけ、生きてみよう…』
なぜだか分からない。
でも、私はニーゴに居たいって思えるんだ。
だって、ニーゴは……
『大切な居場所だから…』
病室には綺麗なレンギョウが咲いていた。
…そして、私の目には光があった形跡だけは残っていた。
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