テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
少し嘔吐表現があります。
苦手な方は、気をつけてください。
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俺はもう少しで退院する。
リスカや、ODは病院の中では出来ない。
そういうこともあってか、俺のメンタルは少しずつ回復していっていた。
そして、今日はすと〇りメンバー皆がお見舞いに来てくれるあまりない日の1つだ。
さとみ「もうそろで退院か」
さとみ「思ったより早かったな」
るぅと「もう少し、入院してもいい気が…」
莉犬「早く復帰しないと、」
莉犬「リスナーさんも寂しいからね」
さとみ「お人好しだなぁ、」
莉犬「うっさい!笑」
るぅと「まだ全回復じゃないですよね?」
るぅと「まだ入院してた方が…」
莉犬「るぅちゃん?ね?」
るぅと「わかりましたけど…」
ななもり「まぁまぁ、無理しない程度でね」
莉犬「分かってる」
ジェル「ほんまか?笑」
莉犬「ほんとだよ、笑」
莉犬「心配性なんだから…笑」
莉犬「来てくれてありがと、笑」
莉犬「沢山迷惑かけたし、」
莉犬「沢山、悲しませたと思う、」
莉犬「ほんとにごめんなさい、、」
俺はベッドの上で軽く皆にお辞儀した。
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸るぅと
莉犬のすぐに謝ってしまう癖。
それは入院しても尚、治らないものである。
まぁ、1つの莉犬の特徴だと考えればいいのだろうか…。
ころん「楽しかったけどね、それなりに」
ジェル「迷惑な事なんて無かったで?」
ジェル「一緒にいれて嬉しかったで」
さとみ「俺達の方が迷惑かけたし」
るぅと「莉犬が、考えることありませんよ」
ななもり「誰だって、立ち止まる時はあるよ」
莉犬「そっ…か、そう…だよね、、」
莉犬「ありがと!元気出た!」
ななもり「それは良かった笑」
莉犬「ほら、そろそろお昼だよ」
莉犬「皆も帰りな?」
莉犬「俺もご飯来ちゃうし」
さとみ「おぉもうこんな時間か」
ころん「帰りますかねぇー」
るぅと「また、一緒に食べちゃダメですか?」
莉犬「ダメだよ、笑」
莉犬「やる事あるでしょ?笑」
莉犬「俺なんかに時間さかないで? 」
るぅと「…」
莉犬はあの日以来一緒にご飯を食べることを拒むようになった。
理由は分からないが、何かしらあるのだろう。
そして、それは今も続いていたようだ。
ななもり「俺も一緒に食べたいなぁ、」
莉犬「なー君まで…笑」
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸莉犬
困ったものだ。
俺は誰かと一緒に食事をするのは大好きだ。
だけど、今は一緒には食べられない。
別に看護師さんが、とやかく言う訳でもないし、ダメだというルールもない。
単なる俺のわがままだ。
莉犬「ここのご飯不味いんでしょ?笑」
莉犬「早く帰りなって、笑」
ころん「一緒に食べるのもありだよね」
莉犬「ちょ、ころちゃんまで…」
莉犬「ジェル君は、、?」
ジェル「俺は皆に任せるで」
莉犬「さとちゃんは、、?」
さとみ「食べたいって言うなら食べる」
莉犬「…そっかぁ、笑」
莉犬「仕方ないなぁ、、」
莉犬「ご飯、持っておいで?」
るぅと「やったぁ!莉犬ありがとう!」
莉犬「はいはい、笑」
看護師「莉犬さん、お昼持ってきましたよ」
莉犬「あ、ありがとう…ございます、」
看護師「今日はちゃんと食べてくだいね」
看護師「食べれるだけでもいいので」
看護師「ちょっとだけ頑張ってください」
莉犬「あっはは…、そうですね、笑」
莉犬「頑張ります、、笑」
さとみ「まだ、残してんのか?」
莉犬「ほ、ほら!ご飯多いからさ…!!」
さとみ「あーね、?」
さとみ君は少し顔を顰めていた。
この顔はまだ納得できていない時の顔だ。
莉犬「ほら!早く買ってきなよ!笑」
莉犬「行ってらっしゃい、!笑」
るぅと「ほら、さとみ君行きますよ」
るぅと君達が、病室の外で待っていた。
どうやら、さとみ君以外には聞こえていなかったようだ。
少し安心して、胸を撫で下ろした。
莉犬「どうしようかなぁ、」
俺の目の前には、お粥と、納豆と、お味噌汁。
そして、焼き魚。
別に納豆以外は、どれも凄く嫌いなものではないが、俺の喉を上手く通らないものばかりだ。
風邪をひいたときに、お粥を食べる分にはあまり苦ではないが、通常時の時に食べるお粥は不味く感じてしまう。
そして、この料理に共通するものは薄味だということだ。
どれもあまり塩が使われておらず、栄養に注目した食べ物ばかりだ。
そんなこともあって、あまりご飯を食べられない状況だ。
俺はここにいる患者さんよりかは、確実に安定しているし、変に看護師さんを困らせることも無い。
こんなにも違いはあるはずなのに、食べ物は同じ。
まるで「皆同じ」だと括られているようだ。
莉犬「はぁ、」
莉犬「早く、出たいなぁ、ここから…」
少しすると、廊下から騒がしい声が聞こえてきた。
ずっと注意はしているけれど、中々治らないようだ。
莉犬「もう、皆?廊下は静かに!」
さとみ「ごめんごめん笑」
ななもり「ついね、笑」
ななもり「次気をつける」
莉犬「はいはい、笑」
ころん「あれ、まだお粥なの?」
莉犬「そうなんだよね、笑」
ころん「飽きない?」
莉犬「飽きちゃうよそりゃあ、笑」
るぅと「変えて貰えないんですか?」
莉犬「基本的には無理かな、笑」
るぅと「そうなんですね…」
さとみ「早く食べようぜ飯」
ころん「さんせー!」
ななもり「じゃあ、いただきまーす!」
皆「いただきます!」
俺はスプーンを持って、お粥を少しすくう。
そして、ゆっくりとそれを口に入れていく。
口の中はお粥の薄味でいっぱいになる。
それでも皆がいるから、何となく食べなくちゃいけない気がして、どんどんと口に放り込んだ。
さとみ「お腹すいてたの?」
莉犬「あ、いや、笑」
莉犬「何となく、?笑」
さとみ「ほーん?」
何となく返答して、何となく会話を終わらせた。
ころん「納豆あるじゃん」
莉犬「欲しいの?」
ころん「欲しい!」
莉犬「いいよー」
ころん「よっしゃー!」
さとみ「うわ、ころんずりぃ 」
さとみ「じゃけんしようぜ」
ころん「えぇー??」
ころん「仕方ないなぁ、、」
ころん「最初はグーじゃんけんぽいっ!」
ころん「やったー!!」
さとみ「くそぉぉ、、」
俺の納豆を食べてくれるのはありがたいが、あまり部屋でうるさくされるとこっちが怒られてしまうから静かにしていて欲しいものだ。
ビリッ
ころちゃんは、納豆の入った容器を勢いよく開けた。
すると、すぐに部屋中に納豆の匂いが充満した。
るぅと「納豆臭…笑」
ころん「仕方ないじゃーん笑」
ななもり「まぁまぁ、」
俺は納豆が苦手。
味も、匂いも、食感も、全部が嫌い。
莉犬「うぇッ…」
気付けば小さく嗚咽を吐いていた。
そして、その小さな嗚咽は誰にも聞こえなかったようだ。
まぁ、あんだけうるさくしているのだから、当たり前だろう。
そしてまた、重たい手を動かしながら、ゆっくりと口にお粥を詰め込む。
口の中は、お粥の味でいっぱいだ。
莉犬「うぇッ…おぇッ…ふぅ、」
小さく嗚咽を繰り返す。
口の中のものが全て吐き出されそうだった。
そんなところ、もう、見せたくなんか無かった。
さとみ「おい、大丈夫か?」
ジェル「顔色悪いやんな」
ジェル「気分悪い?」
るぅと「大丈夫ですか、?」
皆の視線が一気に俺に集まる。
緊張と不安で冷や汗が止まらない。
莉犬「だ、大丈夫ッ…」
口の中にあったお粥を一気に飲み込む。
莉犬「おぇッ…」
ななもり「ごめんね、辛かったね、」
ななもり「吐いちゃおうか、」
ななもり「ゴミ箱ある? 」
莉犬「大丈夫…だからッ…」
ななもり「ダメ、顔真っ白だから、」
ななもり「無理しないでって言ったでしょ」
ななもり「ジェル君、部屋出てな」
ななもり「ころちゃん連れてって」
ジェル君の方を向く。
すると、目が少し泳いでいるように見えた。
流石なー君。
状況を理解するのが早い。
2人は、少しずつ部屋から出ていく。
劣等感で胸がいっぱいになる。
俺は、悪い子だなぁ…。
さとみ「あ、ゴミ箱あった、」
さとみ「はいよ、なー君」
ななもり「ありがとう」
ななもり「看護師さん呼べる?」
さとみ「おっけー、連れてくるわ」
さとみ「ちょっと待ってて」
ななもり「頼んだ」
ななもり「莉犬君、吐いちゃいな?」
ななもり「変に飲み込んでもだから、」
莉犬「やだッ…やだッ…うぇッ…ポロポロ」
莉犬「吐かないッ…ポロポロ」
ななもり「ダメだよ、吐きな、、?」
莉犬「いやぁッ…ポロポロ」
さとみ「なー君連れてきた!」
看護師「莉犬さーん?大丈夫ですかー?」
看護師「いつからこんな感じですか?」
ななもり「5分前くらいです」
看護師「なるほど」
看護師「莉犬さーん、吐けますか?」
看護師「莉犬さーん?」
莉犬「うぇッ…、やッ…ポロポロ」
ななもり「さっきからこんなで…」
看護師「そうでしたか、」
看護師「応援、 呼びますね」
ななもり「お願いします」
看護師「電話かけるので、 」
看護師「少し、抑えて貰ってもいいですか?」
ななもり「あ、はい、!」
電話をいち早く手に持って応援を呼ぼうとする看護師さん。
ただ何となく他の人に見られるのも嫌だったから、電話を持つ看護師さんを突き飛ばした。
ドンッ
そして、俺は食事が乗ったトレイごと放りなげた。
看護師「きゃあッ…」
看護師「いたッ…ぃ」
看護師「患者さんが急変しました!!」
看護師「応援お願しますッ…!!」
るぅと「だ、大丈夫ですか、、?」
看護師「すみませんッ、大丈夫です!」
電話を駆け足で拾って、電話をかける。
ななもり「莉犬君ッ…!!」
さとみ「ダメだろッ…」
2人は俺を抑える力を強くする。
莉犬「やめてッ…!!ポロポロ」
莉犬「離せッ…離してッ!!ポロポロ」
莉犬「あ゛ぁぁッ…!!」
ななもり「莉犬君…大丈夫だから…」
さとみ「莉犬、頑張れ、大丈夫だからッ」
医師「すみません、ありがとうございました」
医師「拘束しましょう!」
看護師1「はい!」
少しずつ俺の体は拘束されていく。
まずは手から、そして足に。
莉犬「いやぁッ…!!ポロポロ」
看護師「きつくないですか、大丈夫ですか」
医師「多分、大丈夫だろう」
医師「鎮静剤入れて」
看護師「はい」
看護師「莉犬さん、注射しますね」
莉犬「やめろッ…はぁっ、」
看護師「チクッとしますよ」
看護師「終わりました」
莉犬「やめッ…ポロポロ」
医師「ありがとう」
医師「少しずつ、落ち着くでしょう」
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸ななもり
ななもり「ありがとうございましたッ…」
医師「なにかありましたか?」
ななもり「えっとッ…」
さとみ「ご飯、、食べてたんですけど、」
さとみ「気持ち悪くなったみたいで…」
さとみ「でも吐いてくれなくて…」
さとみ「あーなちゃって、、」
医師「なるほど、、」
医師「看護師をつけておきます」
医師「安心してください」
医師「あと、もし必要になったら」
医師「すぐに呼んでください」
医師「水分もこまめにお願します」
医師「では、廊下にいる方は?」
ななもり「少し、悩んでる子で…」
医師「なるほど」
医師「少しの間でもいいので入院しますか?」
ななもり「えッ…?」
医師「何かある訳では無いのですが…」
医師「心配そうだったので」
ななもり「…」
ジェル君…俺どうすればいいの。
ジェル君にとって幸せな未来があるのはどっちの選択?
俺はこの前、選択を間違えた。
だから俺は皆からの信頼を損なった。
俺は、どうすればいいのかな。
考えていると、まっさきに答えを出すさとみ君がいた。
さとみ「お願い…してもいいですか?」
ななもり「え、 」
決断、はや過ぎない?
それで、本当に大丈夫なの?
医師「もちろん」
るぅと「部屋って同じはダメですか、? 」
るぅと「責任感じちゃうかなって…」
るぅとくんまで、、本当に?
これは合ってるの?
医師「…」
医師「考えておきます」
医師「廊下の方も少し寝ているようなので」
るぅと「お願します…」
医師「では、私は失礼します」
ななもり「ねぇ、いいの?本当に」
さとみ「いいと思うぜ俺は」
さとみ「あのまんまじゃ、な、」
るぅと「そうですよ」
ななもり「そっか、」
俺は、選択を間違えたくない。
間違えればかならず失うものがある。
いつだって正しい選択を選ばなきゃいけなかった。
将棋だってそうだ、いかに効率的に早く正しい選択をとるか。
そしてそれが、勝負の勝ち負けを決める。
人生もそうだ。
選択肢を間違えれば、何かを失う。
人生という名のゲームに負ける。
そんな大事な選択を、すぐに決断できてしまうさとみ君。
その姿はいつだって俺の尊敬の中にいた。
コメント
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最高 だいすきです
また、いろいろ大変になってきましたね… りぬくんはまだまだ入院するんでしょうか… これからの展開も楽しみです! 続き楽しみに待ってます!
(´・ω・`)