コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『痛みを負った心には愛の癒しを』〜愛情は特効薬〜
第4錠 食いしん坊にはご用心
『ったく。バスティン!ムー!つまみ食いすんな!お前らはさっき飯食っただろ!』
『す、すみません、バスティンさんに誘われてつい…』
『ふまない(済まない)』
『食べながら謝ってんじゃねー!』
『おやおや...。主様騒がしくてすみません、こちらが猫ちゃんのムーちゃんで…』
『か、可愛いー!!!』
私は猫に抱き着いた。
『わわっ!』
『何このもふもふ...!ずっと触っていたい…っ。』
『べ、ベリアンさん!この人は...?』
『ふふ、新しい主様ですよ。』
『ぼ、僕を見た人は最初驚く人ばかりなんですけど…。』
『可愛すぎる…っ。(( *´ `)´^`*))スリスリ…♡』
『ふふ、どうやら大丈夫みたいだよ。』
『おら、バスティン、お前も主様に挨拶しろ。』
『ん?あぁ。主様。俺の名前はバスティン・ケリーだ。よろしく頼む。』
『よろしくお願いします。』
私はペコッと頭を下げる。
『…なぁ、ベリアンさん。』
『えぇ…思うところはあるかもしれませんが今は堪えてください。今夜皆さんを集めて話をしますから。』
『…あぁ。』
『主様、今夜はもうお疲れでしょうからお休みになってください。』
『うん。ありがとう。』
『俺、よく眠れるようにホットミルクいれますね。』
『ありがとう、あ、ムーちゃんと一緒に寝てもいいかな?』
『あーえっと…。すみません、僕は夜にランニングをしないといけなくて。太ってきちゃってて最近。』
『そっかぁ、わかった。じゃあまた明日ね。』
『お部屋まで案内しますね!』
『ルカスさん、他の執事の皆さんを後で食堂に集めましょう。』
『うん、任せて。』
ガチャ。
『ここが主様の部屋です。』
『最初来た時はあんまり見なかったけどアンティークなインテリアだね…』
『はい!この屋敷にはすごいインテリア担当がいますからね!』
『インテリア担当…まだ会ってない人?』
『はい、俺より強くてかっこいい人です!
…野菜を絶対食わねぇのが難敵なんですけどね。』
『そうなんだ…』
『ささ、俺のいれたホットミルクでも飲んで今日は休んでください。』
『うん、ありがとう。』
『おやすみなさい、主様。』
そして、ベリアンさん達は他の執事を食堂に集めた。
『お待たせしました。夜遅くに申し訳ないです。』
『いえ、構いませんよ。主様のことについてですよね?』
『はい。まだ会ってないのは2階の執事の皆さん、3階のラムリ君、ナック君。地下の執事の皆さん、別邸の執事の皆さんです。』
『明日主様に会えるんですね?やったァー!』
『落ち着きなさい、ラムリ、どうやら何か事情があるようですから。』
『事情?なにそれ?』
『主様は男性恐怖症なのです。』
『え…っ。』
執事一同驚く。
『見た人は分かると思いますが…あの包帯の中の傷は全て主様の世界で男性に傷付けられたものです。』
『……。』
執事達は静かに話を聞いた。騒ぐことも怒ることもせず、でも、心の中では煮え滾る怒りでいっぱいの者もいるはずだ。
次回
第5錠 甘いお菓子で親近感