テラーノベル
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mbky要素アリ。直接的な表現ありません。
≠実況者。働くkyクン。
kyクンが性に自由奔放です。
以上を踏まえて。宜しい方は行ってらっしゃい。
「ん……」
カーテンから差し込む光で目を覚ます。外では小鳥たちが囀っている可愛らしい声が聞こえる。下腹部に嫌な感覚を覚えシーツを捲ると…
「……最悪。…片して行けよ。」
軽く舌打ちをしては昨夜の相手の顔を頭の中でぶん殴る。
___キヨ。社会人。性に自由奔放なネコ。
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「ふあぁ〜、ねっむ。」
大きな欠伸をしては鞄を手に持ち外に出る。電車に間に合うかは分からない。まぁ、今日一日の運勢がこれで決まるわけである。
「……」
逃した。キヨは目の前で発車した電車をぼーっと眺め同僚に休む旨の連絡をしては踵を返し近くのバーに寄った。
「……お?いらっしゃい。昼間からなんて珍しい。」
きょとんと目を丸めながらも歓迎してくれたのはこのバーのバーテンダー、牛沢。いつも頼んでるモーニング・グローリーフィズを片手に良さそうな男が居ないか目を彷徨かせる。
「生憎昼間から盛るようなヤツは居ねぇよ。」
呆れながらそう言った牛沢はキヨからモーニング・グローリーフィズを奪えば一気に煽る。
「っあ゙!?!?おまっ、俺のカクテル!」
「キヨ坊にはこれがピッタリだよ。」
おどけながら目の前に差し出したのはカンパリソーダ。
__ドライな関係
「…馬鹿にしてるよね?」
「どーだか。」
鼻で笑いながらシェーカーを鳴らす。
キヨはそんな様子にはぁぁ、と大きく溜息を吐けば今日の収穫は無しか、なんて腰を上げる。
「お?今日は無しか?」
「んー?ちょっとな。」
キヨの曖昧な返答に牛沢は片眉を跳ね上げる。
「1杯ご馳走するよ。」
「え?マジ?金ないから有難い。」
まんまと引っかかったキヨにほくそ笑んだ牛沢はそうっとキヨの前にグラスを差し出した。
_プレリュードフィズ : 真意を知りたい。
「……カス」
「え?なんで??(笑)」
「別に俺はそーいうんじゃ…」
「じゃあ毎回来る度に違う匂いがしてるのは?首に付いた丸見えのキスマークは?全部どう説明すんの。」
「はぁー……なんでうっしーがそれ知りたがんの?」
「お前は俺にとっちゃ子供なんだよ。」
「三十路の社会人ですが?」
「子供は子供だろ。」
「じゃあ酒提供すんなっつーの。」
「こんなもんお遊びだよ。」
「終わってら(笑)」
プレリュードフィズをぼんやり眺めながら吐息で笑ったキヨは再び溜息を吐けば顔を上げた。
「うっしーは俺のこと好きな訳?」
「うん」
「…意味わかんな。」
「だからお前のモーニング・グローリーフィズ飲んだんだよ。」
「……は?うっしー、まさか、」
「俺と一緒に夜を明かさない?」
「……、子供には優しくしろっての」
「ふは、失敗か。」
「失敗も何も成功率なんて元から0だろ。」
「1回で良かったんだけどな〜?」
グラスを拭きながらちらちらと横目で伺ってくる牛沢にキヨは思わず半眼になる。そのままわざとらしく咳払いをすれば1杯分の金を叩き付けて席を立つ。
「げっ、1杯分だけ?」
「勝手に飲んだのとご馳走。俺が飲んだのは牛沢サンが勧めてくれたカンパリソーダだけ。妥当だろ?」
「アー……、選択を誤ったかな。」
「どんまいっつー事で。お暇。」
「へいへい、また来いよ。」
「すぐ来るよ。」
背中越しに手を振るキヨを一瞥すれば手元のグラスに目線を落とす。すると、
「ねぇ、君一人?」
「……えぇ、1人ですけど」
知らない男とキヨの声。
牛沢は冷ややかな目を2人の背中に向ける。
「この後暇?」
「…♡暇です。」
「ホテル、行こうよ。」
「俺でよければ。」
男はキヨの腰に手を回しベッタリとくっつきエスコート(笑)を始めた。牛沢がそんな2人を感情の抜け落ちた眼で見送ったのはきっと誰も知らない。
「こんなんじゃ生きてるのか死んでるのか分かんねぇなぁ。」
綺麗に磨いたグラスを光に翳してはそう独り言ちた。
コメント
1件
やっぱり書き方とか好き過ぎます😭 関係値が癖すぎます、毎回どストライクで癖をぶち抜いて来るの流石すぎて…ありがとうございます……😇😇😇