こんちには 葉月です
第一話の必読を読んでから本編を見ることおすすめします
本編↓
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「よぉ、甲斐田!」
「なに 急に」
銀髪の背の高い青年が話しかけられる。会話からすると青年の名は甲斐田と言うらしい。
大学生なのだろうか。二人は楽しそうに会話をしながら大学から出てくる。
「甲斐田、お前ってお金相当あるだろ?」
「甲斐田のじゃ無くて親のお金がね でも奢って欲しいなら他を当たってください」
「俺ん家もまぁ金はあるのは知っているだろ? そういうことじゃないんだが…」
「じゃないんだが? どうゆうこと?」
「えっとな… 明日一緒に来て欲しいとこがあるんだ」
「明日は暇だからいいけど… どこ行くの?」
「それはな… えっとな… 明日のお楽しみだ」
「本当に?」
甲斐田は友人に向けて疑念と困惑の入り交じった目を向ける。
「その代わり一緒に来てくれたら、新作のゲーム買ってやるから」
「それは嬉しいけど… 大丈夫なの?」
「大丈夫だよ LINEで待ち合わせ場所送っとくからよろしく!」
そうしていつもの分かれ道に着く。ここで2人は帰る道が別れるらしい。そしてこの瞬間がこの道のように人生の分かれ目となっていることを甲斐田はまだ知らない。
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次の日。
「いつもの通りここで集合でいいんだよね…」
不安げな表情をした甲斐田が立っている。彼はその表情をより一層深くしながらスマホでもう一度確認する。そこには
『待ち合わせはいつもの駅前でよろしく! 一応フォーマルな服装を持ってきておいてくれ🙏』
と書かれたLINEの画面がある。
画面を見る度になんで?が溢れ出て自分の心の中を満たしていく。そんな思考の中に不吉な考えがよぎる。
「甲斐田、今日死なないよね?」
冗談だと脳でも分かっている。でも、様々な負の感情がまぜこぜなもので心はいっぱいで心が受け止めきれず溢れてきて言葉になったのだろう。
そんな様子の甲斐田の元に向かって来る甲斐田の心を負の感情でいっぱいにした張本人。
「わりぃ、待っただろごめん!」
「ううん、さっき来たばっかだし。」
「いやいや、何分でも待たしたんだしなんかジュースぐらい奢るわ」
「えっ いいのに」
「大人しく奢らせてください」
「はいはい」
こういうとこだけ律儀なんだからと甲斐田に笑みがこぼれる。不覚にも甲斐田の心の中は掻き乱したものによって少し落ち着きを取り戻したのだった。
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「ここ?」
「おう、そうだよ」
2人は大きなホールの前に立っている。
「今日は本当に何するの?」
「中に入ったら説明するよ」
「分かったよ…」
ガラス張りのドアに手をかけ扉を開けると異様な雰囲気だった。何かが変わってしまうそう予感させる雰囲気に甲斐田は怖気付く。
「入りましたよ! さぁ、教えて!」
そんな怖気付いた自分を鼓舞するように少し声を張って友人に聞く。友人は誰もいないのに少し声を細める。まるで誰にも聞かれたくないことを話すようだなと思いつつ甲斐田も耳を傾ける。
「ここでさ、オークションが行われるんだよ」
「おーくしょん?」
オークションなんてあまり身近では無い単語に思わず聞き返す。その後の友人の言葉に甲斐田は耳を疑った。
「うん、そうだ そしてこのオークションは違法なものも売られているらしい」
「は!? 甲斐田そんなん聞いてないんですけど!」
誰にも聞かれたくない話どころじゃなかったこれは誰も聞いていけない話だ。
「そんなの犯罪じゃん! 甲斐田は帰るからな!」
甲斐田が混乱の中なけなしの理性で正確な判断を下し帰ろうとしたその時だった。
「どうしたのですか?」
凛とした声が響いた。後ろを向くとそこにいたのスーツを着て髪の毛をセットした初老に近い紳士だった。
「お着替えはあちらですよ。」
「あ、いえ ありがとうございます」
当然現れたこの紳士に甲斐田も友人も驚きを隠せないようだった。
「すみません 甲斐田は…」
「もしかして場所がわからないのですね ご案内いたしますね」
「あっ…あの」
「はい、どうしました?」
その目はこの秘密を知ってしまったものは逃さないという目だった。 この目に逆らうと命がないそう察した甲斐田は戦々恐々としながら彼について行き洋服を着替えた。
そしてまた案内され中身の音を逃さないとでも言うような重厚感のある扉の前に来た。扉が開きだす。甲斐田はもう後戻りはできないのだと改めて感じた。そして1歩踏み出したのだった。
コメント
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すみません 途中までで公開されてたらしく少し文章を足しました