次のゲストは…リウ協会の2課…。
とりあえず、招待状から情報を得るか。
「ロウェル部長!そういえばあの件、どうなったんですか…!!」
「ああ、餃子作り大会のことか…?でもあれはシャオしか知らない筈…」
「シャオ部長に巣の移住権をプレゼントするんですよね!」
「メイ…!?何でそんなこと知って…」
「…ごほん」
「セシル…」
「幸せそうだな…」
私は今からこの人達を本にしなきゃいけないんだ…気が重い。
「オリーブ、そんなに落ち込まないでよね。そんな気持ちが接待に影響したらどうするの」
「ごめん、エミリア。そう…だよね。私達だって本を集めなきゃ…」
はあ…こんな仲が良い人達を殺すなんて、出来る筈ないよ…。弱味を吐きそうになる。
でも、頑張って接待しなくちゃ。たった一つの本を完成させて、自由になる為に。
その…実は私、ずっと前からL社にいたんです。皆んなが入社する前から、ずっと。だから、これは私の二回目の人生と言っても過言ではないんです…。
管理人は過去の私のことなんて覚えてないです。私だけ何故か覚えているんです。
一回目のL社での出来事はもう悲惨でした。私の同僚はどんどん死んでいって、私ともう一人の職員が最後に残りました。
二回目のL社の出来事は一回目よりマシでした。そうして司書補として、二回目の職員達が選ばれたのです。ですが、運が良かったのか悪かったのか、私ともう一人の職員、ヴェラはこの総記の階で頑張っています。
正直、私はもう楽になりたいんです。こんな都市の中で生きる意味はあるのでしょうか。
その意味が分かったら、旅に出たいです。ここからずっと遠くに。そして、空を見上げたりして。
何てくだらない戯言ですね。
「…オリーブ先輩!起きて下さい!!」
「……あれ、私もしかして寝てたの…?」
「そうですよ!もう接待が始まりますよ!準備して下さいね」
「ありがとう、アナスタシア」
「貴女達、もうすぐゲストが来るわ。早くして頂戴」
「はい。アンジェラ様」
リウ協会2課…そのうち1課も来るんだろうな。その時はゲストが言っていたシャオという人物と戦うのかな。
集中しなきゃ。私なら大丈夫。今はただ、この接待で勝つことが目的だ。
「いつも通りやっていこうか」
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