テラーノベル
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ピータが群れのリーダーとなって5ヶ月ほど。プレーリードッグたちのタウンには恋が溢れ咲いています。もちろんピータもその一匹。あっちらこっちらと小走りをして、メスと挨拶をしたり、交尾をします。繁殖相手を探すべく、みんな足がすり減るほど歩き回ります。ピータには、もともとのパートナー、妻がいます。二匹です。ジルとベルです。ジルもベルも、ピータにとって大切な妻です。
ジルもベルもピータのことが大好き。相思相愛なのです。他のプレーリードッグも今は巣の修理や天敵、ご飯よりも恋にメロメロ。
さあ、妊娠するのに必要なことをすませたあと、ジルとベルの態度は一変します。他のオスにはおろか、夫であるピータにも近づかず、巣穴を言ったり来たり。普段は仲良しのジルもベルも、あまり関わらなくなります。ベルはきちんとやるべきことをしていますが、ジルは別のことまで‥。
出産シーズン。ジルとベルも子を生みました。ジルは4匹。ベルは5匹。全員で九匹。二匹はせっせとせわしなく世話をします。プレーリードッグは夫のオスはタウンにいますが、メスが子育てを行います。子どもたちは生後6週間まで巣穴で暮らします。巣穴にいれば、アナグマ以外、襲ってこないはずなので、少しは生存率があがります。安全な巣穴で子どもたちは生後6週間を過ごします。
生後6週間が過ぎ、ついに子どもたちが巣穴の外に顔を出す日がやってきました。温かい日差しが差し込む春の終わり。ぴょこん、とジルの巣穴からくりくりのうるっとした綺麗な黒い目のついた小さなプレーリードッグが顔を出しました。ジルの子供でしょう。一回引っ込んだかと思うと、今度は二匹一緒にでてきました。二匹は一緒に巣穴の外に踏み出しました。それが合図となって、次から次へと子供のプレーリードッグがでてきました。怖がっていた子もいますが、温かい空気と兄妹たちの楽しそうな雰囲気に後押しされ、ゆっくりと出てきました。コテリーの新入りたちはいろいろ冒険し始めました。これからも外に出ることが増えるでしょう。
しかし、オス、ことにピータは疑惑を抱き始めていました…。
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