※実際の団体、個人とは無関係です。
※ボイドラ軸、ライバー軸ごっちゃでお送りします。
※成人向けに準ずる表現があります。ご注意ください。
※その他捏造した設定が多く含まれます。
※とても長いです。
佐伯は叢雲と付き合い始めた。それももう3ヶ月も前からのことだ。
その間、手を繋いだ、ハグもした。キスだってした。
そろそろ恋人にしか許されないスキンシップをしてもいいのではないだろうか。佐伯はそう思っている。
ポツンと、オリエンス事務所にいる佐伯。誘うのであれば、一人で電話できる今がチャンスだ。
緊張した面持ちで通話をかける。
なぜこんなにも緊張してしまうのか、佐伯本人にも理解が及んでいないがきっと拒否をされてしまったら、嫌われてしまったら、そんなことばかりは鮮明に浮かんでくるせいだ。
そんな嫌な思考をせき止めるように愛し人の声が鼓膜を揺らした。
『もしもし〜、テツ?なんや、急に通話しよって。どしたん?』
「え、あー、いや、ははっ…あのー、顔、見たくなって……それで今日さ、どっかで会えるかな〜、なんて!!」
『あ〜、今日かぁ…。んー…』
長考する叢雲の声が聞こえ、佐伯の心拍数は大幅に数を増やす。不自然だっただろうか、キモかっただろうか。
変わらず嫌な考えが脳に浮かぶ。
「いや、忙しかったら全然!また今度でも …ご、ごめん、忙しい時に!」
『え、なんで?僕に会いたいんやろ?会おうよ、今日。僕も会いたいもん。』
叢雲なりの素直で優しい言葉に佐伯は言葉を詰まらせ、数秒無言になってしまった。
だが、向こう側は気にもせず、1日のスケジュールを確認しているようだった。
『あっ、夜なら空いとる。20時あたりから』
「ほんとに!?じゃあ、ご飯でも行こう!お店探しておくね!!」
『うん、ありがとうな、テツ。楽しみにしとるわ。…んぁ、…あっ、ごめん、またな! 』
「……うん!!またね〜!」
叢雲の声の後ろから、彼を呼ぶ落ち着いた低い声が薄っすらと聞こえ、通話は終了した。
ふー、と詰まっていた緊張とため息を吐き出す。すると、ガタンッと大きな音が背後から聞こえた。突然のことに驚き、佐伯が勢いよく振り返るとピンクと黒が特徴的な髪色の、赤城がいた。両腕にはなにやら重そうなエコバッグをぶら下げている
「ごめんね。びっくりしたぁ?」
「い、いや!全然!!……ずいぶん大荷物だね。運ぶの手伝うよ。」
「ありがと〜!夕飯さぁ、唐揚げにしようと思って。まぁ、 テツは夕飯いらないっぽいけどぉ、取っておいた方が良い?」
赤城の左腕からエコバッグを貰い受け、台所へ運ぶ佐伯。だが、赤城の言葉にその身を硬く緊張させた。まさか通話をしていたところを聞かれていたのか。
「えっと〜……どこから聞いてたの、ウェン君…」
「え、顔が見たいから会いたいってところぉ。相手、カゲツきゅんでしょ?」
「もう最初から……あっ、はい、そうです…。」
「別にいいけどさぁ〜、他所でやれよ。」
すみません…とエコバッグを抱えたまま縮こまる佐伯を気に掛ける様子もなく、赤城もエコバッグを台所へと運び入れた。
自宅のベッドよりも広いダブルベッド、いや、それよりも大きいキングサイズベッドだろうか。
だが、そんなことも気に掛ける暇もないぐらい佐伯は一点を見つめていた。それは叢雲の目だった。左右で色の違う珍しい目、押し倒されてもなお澄んだ色をしていた。
「え、あ……ごめ…っ、俺、…」
『テツ、…触っても、ええから……どこでも…』
叢雲が佐伯の冷たい手を取り、自分の胸に当てる。 とくとく、と早まった鼓動が確かに佐伯の手に伝わった。
あぁ、望んではいたが、いざ直面したらどうしたらいいのか。
そもそも、どうして今日がこの日になってしまったのか。
ご飯食べて、ゲーセンに寄って、帰りがてら見つけてしまったそういう事をする施設に悪ノリで入ってしまって……それから、
快楽に顔を歪め、苦しげな嗚咽を漏らす叢雲の体躯を佐伯は穿つ。
優しくしてやりたい、そう思っていたはずなのに。
自分の意思で動いてるはずなのに、自分の体が言うことを聞いてくれない。不思議な感覚を佐伯は覚えた。
目の前の細い腰を掴んで、遠慮など知らないかのように揺さぶっているのは自分。
彼をこんなに乱しているには自分。
背徳感が背中に伸し掛かり、それがさらに快感を助長した。
『ひ…、ぁう、ッ…〜〜っ!っあ 、』
途端、びくりと叢雲の体が大きく跳ね、 抑えがきかなくなったかのように甲高い悲鳴じみた声をあげた。
赤くなった顔を片腕で隠しながら、佐伯の動きを止めようと腹のあたりを押してくる。
『あ、ぇ…てつ、ま、って、待って…ッ』
「ごめ、っ…止まれな、…ッ!」
『いゃ、…ややぁ、ッひ、ん゙っ〜〜〜!』
「ッぁ゙、!?うぁ…っ!」
叢雲の中が奥の奥までぎゅう〜っときつく締まり、佐伯からも情けない声が漏れた。
精を搾り取るような動きに従い、佐伯は叢雲の中へ欲を吐き出した。
肩で息をしながら、叢雲は何かを言いたげに佐伯を見上げる。
その顔はまずい事をやってしまった、と書いてあった。
『はー……っ、はぁ、…ッ、はぁ…』
「俺、ごめん、…カゲツく、んッ!!?え!?ど、どうしたの!!!??」
『謝んな!!……謝らんで、テツ』
ぐいっと佐伯を引き寄せ、両腕でしっかりと抱く。
叢雲自身、何故こんなことをしたのか理由はわからない。ただ佐伯に謝ってほしくなかったのだ。
初めてのことで痛かった、苦しかっ た、怖かった。けれど、不快な感情をはるかに上回るほど幸せだった。
『〜♪』
『おや、鼻歌なんてご機嫌ですねぇ、カゲツ?』
『なんや、タコおったんか。……ちょっといい事あったからな』
『そうなんですか?その割には…顔が疲れてるような……』
『ん〜…まぁ、確かに体は疲れたな。けどー、なんやろ、心?心が満たされたわ。』
『へぇ、なんだか素敵ですね〜。』
コメント
1件
素敵ですねぇ〜🫶🏻