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【身勝手な面倒くさい感情】
の後はこうなったよっていうお話
暫く抱きしめあった状態のままいたけれど、そろそろ身体を離そうと腕の力を緩める。
その気配を感じたのか、奏斗もゆるりと腕の拘束を解いた。
🌸「ごはんの用意してくるね」
🍷「うん…………」
歯切れの悪い返事を返す奏斗をちょっと不思議に思ったけど、そのまま離れてキッチンヘ向かう…筈だった。
立ち上がろうとした身体を後ろから捕まえられて、今度は背中側から抱きしめられて一緒に座り込んでしまった。
🌸「うっ?!」
🍷「あ、ごめん痛かった?」
🌸「痛くはないけど何!?」
🍷「ん〜〜〜」
上半身を捻って何とか顔だけ奏斗の方を向くと、それはそれは楽しそうににやついている。
なんだ?嫌な予感しかしないんだけど。
お腹に回された腕にはしっかり力を込められている、逃げ出せそうにない。
🍷「え〜何がいいかなぁ。リクエストある?」
🌸「……何リクエストって」
🍷「いや〜ほんとは1回だけじゃなく聴きたい歌みたもあるんじゃないかな〜って思って。歌ってあげるよ?」
なににやにやしながら親切そうに言ってるんだこいつは。
私の反応見て楽しむ気しかないじゃないか。
🌸「要らないですー離してくださいー」
🍷「遠慮しなくていいから。何でもいいよ、ほら」
🌸「だからごはんの用意…」
🍷「まぁまぁまぁ。俺の歌声聴きたくない?ね?」
🌸「好きだし聴きたいけど今じゃないしそうじゃない!」
🍷「え、じゃあ俺が歌いたいのでいー?」
まじで話聞かないな!
きっとこれは奏斗が満足するまで終わらないから、結局私が折れるしかないんだけど。
何がいいかなぁと、私が1回しか聴いていないであろう曲名を上げていく。
🍷「でもこれはそもそも曲として好みじゃなさそうだしな〜」
好き勝手してはいるけど一応私の好みも考慮してくれるらしい。
別にありがたくは無いからな?
諦めた私は完全に力を抜いて、全体重を奏斗に預けたまま選曲が終わるのを待っていた。
🍷「…まぁ、いいか、こっちのほうが……」
そろそろ決まったのだろうか。
ちょっとだけ喉の調子を整える様子に私も身構える。
だってわざわざこの体勢なのは耳元で歌うつもりだからだ。
🍷「…〜〜〜〜♪」
完全に予想外だった。
思い浮かべていた曲はどれも違った。
それは私が特に気に入っていて、繰り返し繰り返し、何度も聴いているあの曲。
そんな曲を耳元で歌われるって何事だろう、理解が追いつかない。
サビに入ったところ、歌詞に沿うように指を絡められる。
優しい声でしっとり紡がれていく音が心地いい。
ただその声だけが全てを満たしていく。
やっぱり歌声大好きだなぁとか、この歌みたが上がった時よりずっと上手くなってるなぁとか、生歌破壊力やばいなぁとか、ぼんやり思いながら聴いていたらもう終わってしまった。
🍷「………ど?」
絡めたままの指にきゅ、と軽く力を込める。
🌸「………だいすき」
🍷「曲?声?俺?」
🌸「ぜんぶだよ。奏斗の声で聴くこの曲も奏斗も」
🍷「良く出来ました〜。でも思ったより全然照れてないな」
🌸「だってこれ歌ってくれると思わなかったから」
🍷「びっくりして聴き入っちゃった?」
🌸「うん…………」
🍷「やっぱりどうせならこれがいいかなぁって思ったんだよね」
🌸「うん。………しあわせ」
🍷「…はぁぁ、俺も幸せ」
もっと照れると思ったんだけど、とぼそりと呟いて。
望んでた反応返せなくてごめんね、だって本当にしあわせだなって思ったんだよ。
この余韻が消えるまでは、このままで。
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曲名は敢えて濁しました!
そして、ちょっと、あの
新衣装…………性癖刺さりすぎて瀕死