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あれから3ヶ月。
季節は春を迎え、修学旅行を目前に控えていた。
学校に来ないのをいい事に、勝手に同じ班を希望し、バスの座席も隣をキープすることに成功した俺はすっかり舞い上がっていた。
そんな中、帰りのホームルームで教師が告げた衝撃の事実。
「それと部屋は2人部屋だからペア組んでね〜友達と相談したい人は明後日の放課後までによろしく〜 」
まさかまさかの2人部屋。
部屋割り表に即座に「若井・大森」と書き込み提出した。
もはやこれは修学旅行なんてものでは無い。
2泊3日のはじめてのお泊まりデートだ。
あの告白以来、キスより先には進めていない。
そのキスも触れるだけの甘酸っぱいものだ。
正直先に進みたいと思ってはいるが、大人びているのに性的なことには疎く、変なところでピュアな元貴を見ているとなかなか手を出せない。
しかし、お年頃の男の子がいつまでも我慢出来るはずも無いのである。
この2泊3日で距離を縮めれば、抜き合いぐらいは出来るかもしれない。
あわよくばその先も…なんて考えていると
気付けば帰りの挨拶は終わり、周りの友達がバラバラと席を立つ。
カバンを引っ掴み教室を飛び出した。
(早く帰って調べよう……いろいろと…!)
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家に帰るとPCを立ち上げ検索フォームに文字を打ち込む。
『男同士 やり方』
男同士の行為のやり方を一からレクチャーしてくれているサイトを開き、上からじっくり読み進める。
「いきなりは絶対に無理…じっくり解さないと強い痛みを感じる…」
「しっかり解せばすごく気持ちよくさせられる…」
最後まで読み終えるとふぅ、と一息ついた。
未知の世界を知り、頭がオーバーヒートしそうだ。
少し休み、頭を整理すると再び検索をかける。
『男同士 動画 セックス』
友達が教えてくれたオレンジと黒がテーマカラーのサイトを開き、元貴に少し似た色気のある中性的な黒髪の男の子がサムネイルに写っている動画をクリックする。
心做しか声も少し似ているような気がする。
先ほど勉強した手順通り事が進む。
ローションを使い後ろを解し、ゆっくりと男のモノが挿入されると気持ちよさそうな表情で喘ぎ声を上げる。
動画を見ながら元貴の顔を想像するとあっという間に自身が熱を持ち硬くなった。
ズボンをくつろげ、下着から取り出すと動画に合わせて素早く上下に扱く。
「…っ元貴、 」
名前を呼びながらティッシュに精を吐き出し、余韻に浸っていると突然携帯の着信が鳴り響いた。
『元貴』と表示されたディスプレイを見てあわてて通話ボタンを押す。
『あ、若井?』
「っどうしたの?」
『…なんか息上がってない ?』
「っえ!き、筋トレ!筋トレしてた!」
さっきまであなたで抜いてたからですなんて言えるわけもなくあわてて嘘をついた。
『そう…?まぁいいや、今日部屋決めだったみたいなことTwitterで見たけどそうだったの?』
「そうそう!一緒だよ俺と元貴!2人部屋!」
『…………そっか、ありがと。じゃあね』
そう言うと電話は切られてしまった。
元貴の返事がワンテンポ遅かったような気もするが、特に何かある訳でもないだろう。
PCの履歴を全て削除すると、換気のために窓を開けた。
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続
コメント
2件
初コメ失礼します!主様の小説めちゃくちゃ好きになりました♡(´。•ㅅ•。`) 続きありがとうございます!次回も楽しみに待ってます!!