テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
:・.。. .。.:・
意識を失う一歩手前で藤子は思った・・・二年つきあった信二でさえ到達できなかった快感の場所を、わずか二週間前に初めてセックスしたばかりの・・・しかも藤子としか経験がないこの子に、いとも簡単に探り当てられるなんて・・・そんなことがあるのだろうか
しかも、彼の学習能力は素晴らしく、藤子が感じているかどうか心配そうに聞いたり、喜ばせる方法を教えてくれと言ったりした・・・あの初めての夜の・・・初々しい藤子だけの少年はもういないことに、なぜか寂しく感じた
でもその一方で・・・新しい自信を身につけ、藤子の体を知り尽くし、自分の体で支配し、快感でメロメロにする彼の事を、誇らしくも思っていた
壁際に向いて、文也に背をむけたまま、ぐったりと横にうなだれている藤子に何も言わずに、文也はキッチンへ向かった、タオルを水で濡らした水道の音と・・・レンジで何かをチンしている音がする
―彼は何をしてるの?―
ぼんやりしながら・・・藤子は力が入らない体をどうにかしようとしたけど、やはりそのまま息を切らせながら仰向けに呼吸を整えた
力が抜けてだるい・・・何か考えようとしてもなにも考えられない・・・すると人肌に温められた濡れタオルでお腹を優しく拭われた
彼は自分の放ったものを丁寧にふき取った、そして濡れタオルを折り返して、まだびしょびしょの藤子の大事な部分にもあて、そこも綺麗にふき取ってくれた
先ほどの魂が持って行かれるほどの乱暴な愛の行為による痛みが蘇ったのか、藤子は顔をしかめた
「ずいぶん乱暴にしたから・・・痛むんだね・・・」
文也は藤子がどれほど繊細で締まっていたかを思い出した、そこに怒りにまかせて自分は何度も力いっぱいねじこんだ
少し罪悪感が生まれたけど、こうするしかなかったと自分に納得させた
「でも謝らないから」
彼は完全にノックダウンしている藤子を放って、勝手に一人でシャワーを浴びた、いつもなら一緒にシャワーをして洗いっこをするのに・・・黒のボクサーブリーフ姿でベッドに戻って来て、勢いよくゴロンッと藤子の横に転がった
背中もお尻も擦れて痛い、頭も何度かベッドボードに打ち付けたかもしれない、体に力が入らない・・・彼に抱きしめてほしかった
「文也く・・・」
手を彼の胸に置こうと思ったが、力が入らず、少し上げてパタンッと降ろした、彼がこっちを見て怒った声で言った
「今夜は泊まるから、あの野良犬がまだウロウロしてるかもしれない」
藤子は驚きに目を見張った
―そんなのダメよ・・・明日は休日出勤しようと思ってたのに―
言おうと思ったのに、叫びすぎて声がカラカラだ、それを察知した彼が冷蔵庫からミネラルウォーターを取って来て、口移しで藤子に飲ませた
―ああ・・・生き返る―
「君から答えをちゃんと聞くまでは、帰れと言われても居座るから!」
そう言ってプイッと背中を向けて、彼は眠りについた、そして藤子も長い時間ぐっすり眠った、いつもならどんなに疲れていても、夜明け前には一回目を覚ますのに、今朝は目を開けるとブラインドからこぼれてくる日差しはすでに早朝を迎えていた
体が休まった感じがして緊張がほぐれている・・・そしてすぐ傍に・・・あたたかくて硬い体があるのを感じた、初めて家に男性を泊めた・・・横にいる彼を見た途端、昨夜の出来事が一気に蘇った
顔が赤くなる・・・文也に避妊なしで酷使された股間は、力を入れるとヒリヒリしている、太ももをギュっと閉じた
夕べは最後には文也にガードを次々とはがされ、心の奥底にある彼のためだけに、狂おしく咲いた秘密の場所が露になった
考えただけで熱い涙が溢れてくる・・・彼と一緒に生きていきたい・・・もうどうやっても離れられない、いつの間にか彼は逞しい腕を藤子に回してくれて、反対の手を頭の下で組んで仰向けに寝ていた・・・
ベッドボードにいる茶々丸の、茶トラのフワフワの尻尾が、ペタンッペタンッと、彼のおでこを優しく叩いている
#復讐
すっこ
2,432
652
#短編集
りすぐみ
108
#恋愛
ばたっちゅ
4,526
しかし彼の目は開いていて・・・尻尾のことなどお構いなしにじっと天井を睨んでいた・・・顔をしかめていても、ものすごくハンサムだ
ずっと前から起きて考え事をしていたように見える、藤子が起きるのを待っていたのだ、口がへの字に結ばれていた
「お・・・おはよう・・・起きてたの?」
「うん・・・」
「とても・・・お天気でいい朝ね」
藤子は彼に微笑んだ、彼はゴロンッと体をこっちへ向けて藤子をじっと見ている
「それはまだわからない、これから君と何を話し合わなきゃいけないかによる、今日の予定は?藤子ちゃん、それともまたこれからひと喧嘩でもする?」
藤子は唇を少し尖らせた・・・やれやれ・・・まだ彼はご機嫌が悪いようだ、でも少し反省した、どんな理由にせよ、そう・・・ここは彼のテリトリー(縄張り)なのだ
そこに私は別の男(もしくは犬)を入れてしまった・・・やはり自分が悪い
藤子はそう思った、本当に面倒な人・・・でもこれほど愛しい人も他にいない
藤子は体を起こして髪をかきあげながら、ずっと夕べから考えていた事を、彼に告げる決心をした
韓国旅行依頼一緒に朝を彼と迎えたのは初めてだ、藤子は文也にそっと「おはよう」の口づけをした、そしてじっと彼の目を見つめて・・・差し出す様に言った
「あなたを愛してるわ」
:.。.・:.。.
もう一度目を見開いて、固まっている文也の唇にチュッと軽く口づけて、鼻と鼻をくっつける
「そうね・・・とりあえず今日は休日出勤しようと思ってたけどやめるわ、だから市役所の「時間外婚姻届け受付」に一緒に行って、入籍でもする?旦那様?」
彼はハッと目を見開いたまま・・・今聞いた言葉を信じられないとばかりに、硬直して藤子をじっと見ている
「藤子ちゃん・・・」
「二人の仲を公表するなら早い方がいいわ、私はジェニに言うからあなたは社長に言ってくれる?それから今夜私の母と電話で話してね、近いうちにあなたのご両親にも紹介して」
「う・・・うん・・・」
「色々決めなきゃいけないことが沢山あるけど・・・とりあえずハネムーンには文也君が買ってくれた下着、全部持って行く?」
「うん・・・うん・・・」
じわりと文也の瞳に涙が滲んだ
「もう一度言って・・・君は本当に僕と?」
「夕べはごめんね、私の方からもお願いするわ、文也君・・・私の旦那様・・・結婚してください、私をあなたの奥さんにして、覚悟してね?もう絶対に離れないわ」
藤子は彼の顔を両手で挟み、額に落ちて来た前髪を払って、もう一度心をこめておでこにキスをした
涙を溜めた文也の顔がくしゃっと歪む
「ふじこちゅわーーーーーん」
「キャーーーーーーーッッ」
ガバッと藤子に覆いかぶさり、藤子の脚をこじ開け一気に挿入ってこようとするのを、藤子は内太ももに力を入れて必死で食い止める、気を抜くと挿れられる
「ダメよっ!夕べのでまだヒリヒリするんだからっっ!しばらくえっち禁止!!痛い!!おっぱい噛まないでっっ!」
「愛してるーーーーーーっ!」
「藤子との結婚のお約束、第一条!!いきなり挿入禁止!!守れないなら結婚はなしよっ!」
「好きだーーーーーーーーっ!」
「藤子との結婚のお約束、第二条!おっぱいは噛むものじゃありません!おっぱい噛みつき禁止!!落ち着きなさいっ!ハウスッ!!ハウスッ!!」
:.。.・:.。.
朝からドタンバタンとベットで暴れる二人を・・・
人間って浅ましいのねとばかりに・・・猫の歌麻呂と茶々丸が
ベッドボードから二人をじっと見つめていた
:・.。. .。.:・
next girl―ジェニ――
。. .。.:・
コメント
1件
ああ、もう…このエピソードすごかったですね。藤子さんの「あなたを愛してるわ」からのプロポーズ、そして文也くんの「ふじこちゅわーーーー」のシーンで思わず声が出ました。感情の高まりとユーモアが絶妙に混ざり合っていて、CEOのイメージとのギャップがまた愛おしい。猫たちが冷めた目で見てるのもいいスパイスですね。お幸せに!