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私は『2』が嫌いだ。
コツ、コツ、コツ、コツ、トン
「……お姉様。」
「っ出して!なんでこんな事するの!?」
「……」
「っ私…何かした?」
お姉様は賢くてたおやかでみんなの憧れの的。
『2番目』の私は暗くて平凡なお姉様の引き立て役。
お姉様はそんな私に『姉』として接してきた。 お姉様、貴方が憎い。…… でも、愛してる。
「お姉様、私…。」
「……」
「…嫌いなの!大っ嫌いなの!お姉ちゃんの事が!!」
「…そっか。ごめんね、『姉』としてもっと ちゃんとすれば良かったね。」
「その態度。」
「え?」
「誰にでも同じ態度で優しくて大人でしっかり者で…そんなお姉ちゃんの事が嫌いなの!」
「…」
「……私だって、こんな惨めな事じゃなくて、ちゃんと『妹』としてお姉ちゃんを愛したかった…。」
「………」
「私だって。」
「え?」
「私だって!お母様やお父様からの期待に応えて!未来の人材として!貴方の姉として!求められた事をして!……ちゃんと対等な『人間』として、貴方を愛したかった。」
「………」
「お姉様…。」
「うん…。」
「私達、もっとちゃんと話すべきだったね。」
「うん…。」
「…ありがとう。」
ガチャ、、ギィ…
終わります