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れいまりさんが村民の死体を見ても、冷静に動けるようになってる…!
能力結構難そう
──────Gれいまり視点──────
私───れいまりは今、任務遂行中である。だが、私の分身が今人外ハンターのアジトにいる。
今回の私の能力は『ラジコン』。何かの物に自身の血や魔力など物に直接自身の何かしらを入れ込むことで自分の意思で動かすことが出来る。その時五感のどれかひとつをリンクすることができる。まあ、私は今回人間なので魔力はほぼ0に等しい。生きるための最低限の魔力で魔法に使う魔力などない。ましてや能力のために魔力を注ぎ込むなんて贅沢なことは出来ない。
…まあそうすると必然と自身の血をぬいぐるみに垂らすことになったのだが。幸か不幸か私はこんな危ない組織に所属している時点で怪我をすることには慣れている。最初こそ躊躇したが今はもうザクッといっている。
…まあ、こんなこと今はどうでも良くて。私は現在リンクしている視覚を確認する。現在屋上の社長室へとぬいぐるみを移動させる。ぬいぐるみがあるのは不自然だろうが、今の時間帯には外の見張り役しかいない。そこは1年間リサーチして把握済みである。そもそも能力がバレたら任務の難易度は上がるだろう。それにこの能力は探索向きすぎる。リーダーが酷使してくる未来しか見えない。そんな最悪な未来を想像しつつ、社長室へと歩ませる。
それと同時進行に任務を遂行しないといけないのが大変な事だ。今回は見張りなため視界が重要になってくるがぬいぐるみの視界も見たいのでひとまずサボった方がいいだろう。3人もいれば私1人サボっても問題ない!うん!
そう思い、木にもたれかかって寝たフリをする。ガンマスさんの事だから無理に起こしはせず、起きたら怒られるのだろう。それは少し嫌だがまあ背に腹はかえられないということで私は任務から離れる。
───ぬいぐるみの視点を見る。やはり視線は低く違和感が多いが問題なく動かせるのでよしとする。任務を報告する際に血を吸い込ませたハンカチを落としておいた。つまり、おそらく社長室にあれば───。…うん、無い。社長室にラジコンの元とでも言うべきハンカチがない。うーん誤算だ。ぬいぐるみだとこの扉の先に行くことが出来ない。やらかした気がする。
私はどうにかこうにか頭を働かせるが結論として不可能、ということになってしまった。仕方が無いので視覚から聴覚へと切り替え、ぬいぐるみを放置する。放置したところでそれに魔力はこもっていない。誰のものかは分からないだろうと踏んでの事である。まあ、聴覚に変えても何も音は聞こえないし周りに人はいないのだろう。
うん!そのまま放置しよう!途端に面倒くさくなり、私は体を起こし任務に戻る。
「あ、れいまりさん。何をしてたんですか?もう見張り終わっちゃいましたよ?」
「結局食人なんてしてませんでしたからねー。報告は間違いだったみたいです。」
そう話すガンマスさんとみぞれさんを見る。しかし、何かちょっとした違和感を感じる。すぐに気のせいだということにして私は二人の輪に飛び込んだ。
───不意に、音が聞こえた。ザクっと言う軽い音。途端にぬいぐるみとの感覚共有が出来なくなる。───ぬいぐるみが破壊された。そのことに気づく。不審物なのだから当然処分されてしかるべきなのだが。その中には私の血を吸い込んだ綿が入っている。嫌な予感がする。しかし、もうどうすることも出来ない。不安の中、私は自身の部屋で眠りについた。
「キャァアア!!!!」
その叫び声に驚いて慌てて目が覚める。急いでベッドから飛び出て、声のする方向───部屋の外へと向かう。そこには真っ青な顔で震えるレイラーさんと───黒いローブを目深に被り、仮面をつけた性別不明なやつが血まみれの剣を持って私達の目の前で先輩たちが殺されていた。ローブの中身の色は緑、黄色オレンジ───。上位を表すローブを羽織った死体達。
「───は?」
思わず声が漏れ出る。なんで、なんで先輩達が死んでいるのか。その中に銀髪の少女の死体があることに気づく。───みぞれさんだ。みぞれさんが死んでいた。純白の白いローブは真っ赤に染まり内蔵がグチャリと飛び出していた。私は恐怖で座ることしか出来ないレイラーさんの手を引き、すぐさま窓を割って外に飛び出す。
地表から約100m程の距離がある。私達二人は重力に従い真っ逆さまに落ちるが、すんでのところでテレポート陣を開き、テレポートする。
その時、ポケットから緊急時用の小さなキーホルダーを落として。
───乱雑にテレポートしたため落下地点は森の中。幸いにも2m程度の高さからの落下だったので怪我はなかった。レイラーさんは真っ青な顔で震えながらも、無我夢中でテレパシー機で信号を送り続ける。
「こ、こちらレイラー。レイラーです。リーダー、応答してください…!!」
藁にもすがるような思いなのだろう。その手は震え、目からは涙がいっぱいに溜まっている。
私は、どうすれば良いか分からなかった。何があってこんなことになったのか予想がつかない。
ピーピーと脳内に機械音がなる。それはテレパシー機からの受信だった。
『こちらリーダーめめんともり。何者かがアジトに潜入し建物内で破壊行動及び殺人行動をしている。緑以上のものは直ちに沈静化を。それ未満のものは直ちに逃げろ。安全になり次第緊急会議を行う。』
非日常のサイレンが脳内にこだました。
ここで切ります!今回は割と急展開と勢いによるゴリ押しがえらいことになってます。そもそもGルートに話数めっちゃ使ってるんですよね…他のルートも書きたいのがあるんですけど。まあ、れいまりさん編…もしかしたら30話超えるかもしれませんね。きっちぃ…。受験終わったら毎日投稿に切り替える予定です。それまでスローペースで書かせてもらいます。
能力のラジコンについては概ね本編の説明通りですが、ややこしいところがありますので解説させてもらいます。
元となるのは必ず『物』じゃないと行けません。つまり生き物はダメということですね。それと石や草とかも出来ますがその場合何もできませんね。草が勝手に動いているところを想像できますか?石はまあなんとなく転がっているイメージがあるので行けます。ぬいぐるみは足があるので歩けますね。石や草に目や耳は無いので感覚をリンクすることはできません。ぬいぐるみは目も耳もありますので可能ですね。…はい、つまりイメージができるものじゃないとほぼ意味ない能力ですね。強いのか弱いのか…何ともですがまあ情報集めにはいい能力だとは思います。個人的にはですが。
それとこれとは違う新作を書きたいんですよねぇ・書く時間が無い…。月一投稿とかいう亀ペースの代わりに1万文字更新とかにしようかな…。
それでは!おつはる!