テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
絵名視点ーー
今日は1時に寝ようとしていた。
数分するとそうすると彰人の声がうっすらと響く。
いつもはまともに話せない彰人からは少し明るい声が聞こえる。安心と同時に羨ましいという感情が芽生えた。
今日はもう寝る。考えても意味もない。でも自分の唯一の弟だから。傷ついては欲しくない。守ってあげたい。
でも、それが私には出来ていなかった。
彰人視点ーー
25時がなったと同時にパソコンの眩い光が襲いかかる。暗い部屋に独りで。前、みんなでファミレスに行った時にクマが酷いって言われたな。目も悪くなるからってカイトにも電気つけろとか言われたかな。
そんなのもうどうでもいい。
極度の人間不信って言われちゃったから。
あんままともに話せはしない。ニーゴのみんなのことも信じきれない。
Amia《シノアいる?》
「……ごめん、いる」
Amia《よかったー心配したんだよ》
心配させちゃった、
「ごめんって、……雪は?いる?」
雪《いる。》
良かった。この前セカイで消えるとか言ってたから。
K《あ、そうだ。セカイでデモ聴いて欲しい》
「今から行くの?」
K《うん、ごめん》
Amia《ちょっとちょっと!今日みんな謝ってばっかじゃない?もっとテンション上げて行こうよー!》
雪《うるさすぎてもダメだと思う》
Amia《うっ雪は鋭すぎるよー》
いつもこれ、少し安心する。みんなといるから
「じゃあ、セカイに行くな」
Amaia《あっシノア、今日こそは気を付けてね?》
「何を?」
Amia《この前、セカイに来たと同時に寝落ちしてたじゃん》
「……あ」
雪《そうなこともあったね》
Amia《だーかーらー、気を付けてって》
「……うん」
ーー誰もいないセカイ
奏「あっみんな来た」
瑞希「まふゆ!彰人!こっち!」
まふゆ「あ、彰人。」
彰人「タイミング同じだったな」
まふゆ「そうだね」
奏のデモを聴いたら、作業に戻る。
これの繰り返しだ。
ーー
「……水取ってくる」
Amia《おー行ってらっしゃいー!》
K《作業進めとくね》
「……うん」
ーー
絵名「あ、彰人」
「…………絵名。」
絵名「どう?サークル活動は」
「……順調。」
絵名「良かった、あ、彰人」
「……ん?」
絵名「なんかあったら言いなさいね?あんたの姉なんだから」
「……それはいい」
絵名「は!?私が心配してあげてるのに」
「そうだな」
絵名「なんなの!?このっ」
「っ、いたい」
絵名「まっ、頑張りなさいよ!ふん」
「……うん。」
絵名はいつもどうりだった。少し頼ってみてもいいが、迷惑だよな。……さぎょうにもどろう
ーーーー
Amia《おかえり!シノア》
「ん、ただいま」
K《シノアがこの前書いてくれた歌詞、デモに載せてみたよ》
「ふーん」
K《凄く切なくなっちゃった、ありがとう》
「べつに、オレはなにも」
雪《信じればいいのに》
雪……まふゆの言ってる通りなんだ、信じたい。お前らのこと信じたい、だけどそれが出来ないんだ。ごめん、こんなんで、ごめんね。
「ちゃんとイラストは進んでるけどそっちは?」
ーーーー
瑞希「第二十一回!打ち上げ始めまーす!」
まふゆ「うるさい」
瑞希「えー!ごめんってー」
奏「あははは」
皆は自分に素直だ。オレはどうだろうか。もう考えるのは辞めよう。
ーーー
ミク「彰人は優しいね」
ーーー
「……。」
リン「凄く優しい色合い。」
「あ、リン」
リン「いい絵。私は好き」
「え?」
ーーー
Amia《………ノア!…………シノア!》
「っ、どうした?」
Amia《ぼーっとしてたでしょ?大丈夫なの?寝てる?》
「え?寝てる……寝てるよ」
雪《嘘だ》
「は?」
雪《シノアって嘘つく時同じこと2回いうから》
K《……寝てるの?》
「…… 寝てないよ、二徹した」
Amia《今すぐ寝て!》
「……あー、うん」
寝ずらいな。心配かけたらどうしようもないじゃんか。寝たくない。でも勝手に明日が来るから。あーあ
ーーーー
今日は瑞希に強制的にフェニックスワンダーランドに来た。キラキラしてて凄く目に悪くなりそう。ブルーライトの方がだめか。
瑞希「何に乗りたい?」
「瑞希の好きなのでいい」
ー
瑞希「次どこ行く?」
「なんでもいい」
ーーー
瑞希「ちょっとさっきから変じゃない?」
「オレは普通だけど」
瑞希「彰人のためのフェニランなんだからさ!……あ、予約してるところがあるから着いてきて!」
「え?」
瑞希「ここだよ!」
「……劇場?」
幕が開く。あれ?見覚えのある顔。あ、神代だ。天馬もいる。そっか、神代が言ってたなショーをしてるって。
すごく明るくて、キラキラしてて、なんなんだろう。これ、この感情。初めてだな
ー
幕が閉じた。
類「東雲くん、どうだった?」
「あ、神代。どうだった……て」
瑞希「感想だよ感想!」
「あー、凄くいいお話だったよ。誰もバッドエンドなんかにならなくて幸せそうで……いい絵になりそうだった、ありがとう」
瑞希「……。」
類「ぁ……、うんありがとう」
瑞希も神代もどうしたんだろ。唖然としてる。なんか神代は泣いてるし。意味わかんない
えむ「類くーん!片付け終わったよー」
類「……それじゃあまたね」
瑞希「またね!」
「また」
瑞希「チョロスあるんだって!いこ!」
「え?うん」
瑞希「何がいい?」
「んー、いちご」
瑞希「おっけー!買ってくるね」
「うん」
ミク「あ、彰人」
「あ、ミク」
ミク「ここ、どこ?」
「遊園地だよ」
ミク「楽しそうだね」
「……お土産買ってこようか?」
ミク「え?いいの?」
「べつに」
ミク「ありがとう」
瑞希「あっ!ミク!来たんだ!」
「瑞希、ミクたちにお土産」
瑞希「おっけー!」
ミク「またね」
「ん」
ー
「瑞希」
瑞希「なに?」
「オレ、今凄く楽しいよ」
瑞希「っ、それは良かったよ!」
ーーー
瑞希と別れて、一人になった帰り道。
オレの手には、ミクたちのために買った小さなお土産が握られている。 賑やかなフェニランの喧騒が遠ざかり、またいつもの静かな夜が降りてくる。
「(……楽しい、か。)」
自分の口から出た言葉を、反芻するように呟く。 嘘をつく時に言葉を二回繰り返す癖がある自分。でも、さっきの「楽しい」は一回きりだった。
パソコンを立ち上げ、誰もいないセカイへ向かう。
【誰もいないセカイ】
リン「あ、彰人。おかえり」
「……ん。これ、瑞希と一緒に選んだ。……お土産」
リンが不思議そうに、けれど少しだけ嬉しそうに袋を受け取る。 その奥で、まふゆがじっとこちらを見ていた。
まふゆ「彰人……なんか変わったね」
「……そうかよ。よく分かんねぇよ、自分じゃ」
嘘はついていない。 まだ自分を信じきれないし、明日が来るのは怖いけれど。
オレは、キャンバスに向かう。 今日見た、バッドエンドのない物語を。 消えてしまいそうな自分を繋ぎ止めるための、新しい色を置くために。
ーーー
神高
冬弥「あ、東雲。偶然だな」
「青柳……久しぶりだね」
類「おや、知り合いだったんだね」
「うん」
冬弥「神代先輩と東雲は仲がいいんだな」
「ちがう」
類「あってるけど!?」
学校は少し明るいな。いや眩しいかもしれない。
類「またねー、2人とも」
冬弥「はい、また」
「ん……あ、冬弥」
冬弥「……。」
「絵名のことよろしくな」
冬弥「ああ、分かった。彰人」
𝑒𝑛𝑑
ーーー
よく分かりません。ありがとうございました。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!