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第四話 襲来
眩しい日差しがホウエン地方を照らす朝。俺は二度寝の誘惑に打ち勝ち、身支度をしているところだ。今日はリーグにジムリーダー、四天王、チャンピオンでの会議があるため早起きをして発表用の資料の最終確認をしていたのだ。そして、昨日ダイゴを迎えにいく約束もしてしまったため急がなくてはならない。今は朝の七時半、八時半の朝礼までには十分に間に合う。身支度を終えて、カバンの中の持ち物を確認して…よし!全部入ってるな。俺は玄関に向かいに、靴を履いて扉が開けた。
ピンポーン…「ダイゴー!迎えに来たぞー!」
そう俺がドアの前で叫ぶと、昨日とは違いすぐに扉が開いた。そこにはいつものスーツを着たダイゴが立っていたが、痩せたせいで服のサイズが合っていないように見える。そして、目の下のクマも相変わらずヒドイ。
「おはよう、カゲツ。ちゃんと支度は出来ているよ。さぁ、行こうか」
「おう!そうだな」
ダイゴは扉を閉めて外に出てくると、横並びになって一緒に歩き始めた。
「なぁ、ダイゴ、お前ちゃんと朝飯食ったか?」
「食べてないよ」
「だと思ったわ…ちょっと待てろよ」
カバンに手を突っ込んで中にあるはずのおにぎりを手探りで探し始めると、ダイゴは何故かニンマリしながらこちらを覗き込む。ちょっと近い気もする。
「ん、これ食いな」
アルミホイルに包まれたおにぎりを手渡した。
「何から何まですまないねぇ…塩にぎりありがとねカゲツ」
「そんなに気にすんな、それよりも昨日は寝れたか?」
「四時間は寝たかな…」
「短かっ!?お前どんだけその好きな人に私生活乱されてんだよ…」
不安になりながらもふと横を見ると、美味しそうにおにぎりを頬張っているダイゴがいた。食べ物が少ないが、食べられるなら安心だな。それにしても、俺なんかが作ったなんの変哲もないおにぎりをそんなに美味しそうに食べてくれるなんて、俺四天王退職したらお料理教室でも始めるか…。頬が緩んでしまう。
「…」
9時30分、会議まで後30分をきった。リーグの裏口で一人で俺は、もう一度資料を読み返している。ダイゴはと言うとリーグに到着してはまず、すぐに俺以外の四天王の奴らに見つかり質問責めをされ。今は、リーグのスタッフに無断で休んでいたことについて説教れているところだと思う。ダイゴが助けてほしそうにこちらを見てきたが無視してここに来たのだ。
リーグの裏口には基本的にだれも来ない為、俺の隠れ家的な場所でもある。考え事をするには最適だ。でも、この前四天王の奴らにはバレたがな…。まぁいい俺は今するべき事を考えるだけで良い。また資料に目線を戻す。集合時間まで残り20分になったためか、表の方が賑やかになってきた。ジムリーダーが集まり始めているのだろう。俺もそろそろ会議室に行くかな…
後ろを振り返ろうとしたら急に視界が真っ暗になった。失神とかではない。何かに目を塞がれたそして、後ろから声がした。
「こんにちはカゲツゥ!今あなたの後ろに居るのは誰かしら?」
声を聞かなくても予想はついている。
「…ミクリさん…その登場の仕方は止めて下さいって毎回言ってますよね。心臓にわるい…」
彼は塞いだ手を離すと後ろから抱きついてきて嬉しそうに話を続けていく。
「さずがカゲツ!なんて、マイティ!大正解だよ!でも、この登場の仕方はやめないよ!というかこんなところに居るなんて、探したんだよぉ…あとね、最近カゲツと話せて寂しかったんだけどね、とってもグローリアスな出来事が…」
「ミ゛ッ゛、ミ゛グリ゛さん…首を…締め付けてる…ギブ!ギブ!」
この少しテンションのおかしいこの人はルネシティでジムリーダーを務めているミクリさん。ダイゴの親友でもあり、コンテストマスター。そして、期間は短めだったがチャンピオンをしていたこともあった。その時に俺から話しかけて仲良くなったのだが……変になつかれたたんだよなぁ…
「ハァーゲホッゲホッ、死ぬがと思ったわ…」
「すまない、少し強かったかい?」
こんなことを言っているが顔はニヤニヤしている。もうこの事について責めるのも何回もやってきた。何回殺人未遂を犯す気なんだコイツは…
「ミクリさんはちゃんと今回の報告の資料はまとめて来たんですか?」
「あったり前じゃないか!勿論まとめてきたよ」
誇らしげな顔をしているが、これは仕事なので当たり前のことなのだ。
「まぁ、集合時間まで残り10分だし会議室、一緒に行くか?」
目を輝かせながら彼は頷いたので、一緒に行くことにした。
「ミクリさん…腕に引っ付かないで歩いて下さい…重い」
「重いだなんて!失礼じゃないか!」
今回は長くなってしまいそうだったのでここで区切ります!
やっとミクリを登場させることに成功しました~!嬉しい!
カゲツはミクリさんと話す時、敬語とタメ口どちらで話せば良いのか分からないので、どちらも喋っちゃう…みたいにしちゃいました!
それでは閲覧ありがとう御座いました!次回もお楽しみに~!