TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

迷探偵サクマくんの裏側

一覧ページ

「迷探偵サクマくんの裏側」のメインビジュアル

迷探偵サクマくんの裏側

2 - 阿部くんのオフの過ごし方

♥

445

2025年02月18日

シェアするシェアする
報告する

💚亮平side



💚さて、と



佐久間にも困ったもんだな。

翔太の機嫌をこれ以上損ねたら、まあフラれたりはしないだろうけど、俺たちの楽しい半同棲生活に支障が出てしまいそうだ。


それは俺としても困る。

俺は翔太を毎日でも抱きたいのに。

あまりにも我慢を強いられたらカラダだけ浮気しちゃうかも(笑)


翔太と付き合い始めてからは神に誓ってそんなこと一切していないけど、以前に付き合ったパートナーとは、女でも男でも俺は1ヶ月以上長続きしたことがないし、別れる原因はいつも俺だった。


「阿部くんって、私(俺)のこと好きじゃないよね?」


これがいつもお決まりのフラれ台詞。

大抵その頃には俺も相手には飽きていて、別れ際に全く揉めた経験もない。

まあ、あれは恋っていうより、単なる性欲の処理か。今より若かったし、俺ももっとお盛んだった。


俺の恋愛史上、翔太がぶっちぎりの最長記録だ。そしてそれは日々、更新されている。

翔太のことは全然飽きない。飽きるどころか好きで好きで仕方ない。


この前、朝の番組で翔太のビジュが爆発してるのを見せられた時は、コメントを求められ、結構ガチめに美しいと言ってしまった。


それに俺は翔太と付き合ってみて初めて「嫉妬」という感情を学習した。こんな強い感情は初めてだった。翔太を誰にも奪われたくない、いつも俺のものだと確認していたい。

恥ずかしい話だが、俺はいつもメンバーに嫉妬している。

特に康二とか、 目黒とか。

お前ら本当に距離感わかってんのか?俺の彼女だぞ?と何度怒鳴ってやりたくなったことか。

俺が撮影現場でキスしたり、所構わず抱きしめたくなるのは、半分は翔太のせいなのだ。

俺は翔太に完全に沼っている。


翔太のことが欲しい、と思ったあの時。

ちょっと前の話だけど、俺は本気の恋愛にはとあるトラウマを抱えていて、なかなか手が出せなかった。

翔太は中身がキレイすぎるっていうか。全然すれてなかったから。

30超えてあの仕上がりは本当にレア中のレアだと思う。

翔太にだって昔付き合ってた人は何人かいたと思うけど、たぶん深い付き合いはしてこなかったんじゃないかと俺は推測している。

そこがまたいい。

翔太の初めては全部俺のものにしたい。





テレビ局から出ると、俺は目黒にLINEした。



💚『続報、よろしく』


🖤『了解』



その時、出口付近の植え込みが動いた気がした。


…あそこか。


俺は気づかなかった振りをして、タクシーに乗った。

しばらく走っていると、運転手さんが声を掛けてきた。



「お客さん、後ろの車はお友達か何か?」


💚あー、そうです。気にしないでください



佐久間。この阿部様を出し抜こうなんて100年早いんだよ。






翔太と会えない時間は、俺は勉強に充てると決めている。最近見つけたいい感じのカフェに俺は入った。


携帯が震えた。


見ると、目黒からのスクショだった。



🖤『🩷涼太とカフェに入りました』



笑えるのは、見たこともないドリンクが写ってたこと。

俺が翔太と飲むのですら恥ずかしいようなカップル仕様のドリンクだった。

南国っぽい大きなサイズのフルーツもりもりのジュースに、ハート型のストローとか見たことないよ(笑)

俺は、必死で笑いを堪えて、テキストに戻った。






しばらく勉強に集中していたら、いい頃合いになっていたので、カフェの裏手にある前から気になっていた映画館に向かった。



💚そういえば、翔太と映画館デートとかしたことないかも…



翔太がもともとインドア派なのもあってあまり外に出掛けたことがないし、俺も人目を気にせずいちゃつきたいからとまったく考えたこともなかった。


よし、今度誘ってみよう。


会えない時間が恋を育てるとはよく言うけれど、俺は本当に四六時中、翔太のことで頭がいっぱいなんだな。

翔太の頭の中も俺でいっぱいにしたい。



…映画はまあまあだった。

至極単純なストーリーだ。

あんな映画で泣くやつとかいるならお目にかかってみたいよ。


時計を見ると、時刻は22時を回っていた。

家に帰るにはちょうどいい時間だ。


俺は、タクシーを拾ってそのまま帰宅した。

迷探偵サクマくんの裏側

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

445

コメント

8

ユーザー
ユーザー

遅くなりましたが、次で終わると思います💚💙 次が朝まで投稿されなかったら、あいつ寝やがったなと思ってください笑。 ↓👍、コメントお待ちしていまーす↓

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚