翌日。朝食を食べた後すぐに本屋に向かった。因みに今日もサニー号はいない。
本屋に着くなり俺は目についた本を手に取り、パラパラとめくっていく。そして気に入ったものをいくつか買った。これでしばらくは暇しないで済みそうだ。
ほくほく顔で本を抱えながら歩いていると、ふと前方に見覚えのある後姿を見つけて俺は駆けだす。
「ドレークさんっ」
俺の声に反応して振り向くドレークさん。ドレークさんは俺を見るなり目元を緩ませた。海軍将校だったドレークさんもかっこよかったけど、海賊姿のドレークさんもまた違った印象があってかっこいいな。
俺はドレークさんの前まで行って足を止める。
「ジェディ、買い物か?」
「はい。本を少し買いました。ドレークさんは?」
「俺は武器の手入れに必要なものを買い揃えようと思ってな」
「そうですか。……ご一緒しても?」
「ああ、構わないぞ」
俺たちは並んで歩き始めた。なんだかこういうの久しぶりでちょっと嬉しいかも。海軍にいたころはしょっちゅうドレークさんと話していたけど、俺が海軍から離れている間にドレークさんは海賊になっちゃったし…。
「ジェディ、お前はなぜシャボンディ諸島に来たんだ? 俺はこれから新世界に行くためにここに来たが…」
「ちょっと人を待っているというか、会いたい人がここに来ると思うので待ってるんです」
ルフィのことを正直に言うのはやめて濁して答えておく。どんな繋がりが、とか聞かれたら面倒臭いからな。
俺の話を聞いたドレークさんは何だか複雑そうな顔をしていた。俺は首を傾げる。どうかしたんだろうか。
「……会いたい人っていうのは、……恋人…なのか……?」
……んんんんん????? なんでそんな話になるんだ?
俺はますます首を傾げた。するとドレークさんは小さく咳払いをして続ける。
「お前も男だ。そういう相手がいてもおかしくはない。だから、その相手に会うために来たのかと考えたんだが…」
「あはは。残念ながら恋人はいませんね。まあ、強いて言えば友達ですかね……」
俺は苦笑しながら答える。
「そうか……」
ドレークさんがほっと息をつく。なんでほっとしているんだ…。
それからまた武器屋などを見て回る。手入れの方法を教えたり、教えられたり、色々勉強になった。
「やっぱりドレークさんは博識ですね。とてもわかりやすく教えてくれますから、俺もわかりやすかったですよ」
「それはよかった。……ところで、そろそろ敬語はやめないか?」
「え……でも、俺の方が年下だし……。それになんか癖みたいなものですし……」
「俺は気にしていない」
「うーん……じゃあ、ため口で。呼び方は……ドレーク?」
「ああ、それでいい」
「わかった。何だか今更ため口なのは少し照れくさいけど、仲良くなれたって思うと嬉しくもあるな」
俺が笑うと、なぜか俺の顔を見たまま固まっているドレーク。また俺何か変なこと言ったか…?
首を傾げていたら、ドレークは俺から目を逸らして前を向いた。も~なんなんだよ……。
「ホテルまで送る」
「わざわざありがとう」
ドレークと一緒にホテルに向かって歩く。話しているとあっという間にホテルに着いた。
「それじゃあまた」
「…ああ」
別れる前、ドレークが俺の手を掴んだ。
「ドレーク?」
「……いや、なんでもない。またな」
すり、と俺の指を撫でてから手を離すドレーク。一体なんだと言うのだ。
不思議に思いながらも俺はホテルの自室に戻った。
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