テラーノベル
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KAIRYUは普段から、RANのことは「ラン」と呼び捨てにする。
眠くなったり、甘えモードになると「らんちゃん」になる。
RANも普段は「カイリュウ」と下の名前で呼んでいるが、同じく眠たくなったり甘えたモードになると、「かいりゅー」と緩く甘い響きに変わる。
KAIRYUは普段はツンツンしているので、中々「らんちゃん」呼びには変わらない。
RANにとっては、「らんちゃん」と呼ばれると一気に体温が上がる。
ある日、急に「らんちゃん~」と呼ばれて…。
「らんちゃん~」
静かなリビングに響いた、少し語尾の伸びた甘い声。
ソファーでテレビを観ていたRANは、一瞬自分の耳を疑ってピクッと肩を跳ねさせた。
(……え? 今、なんて……?)
普段のKAIRYUは、どれだけ二人きりでも「ラン」と呼び捨てだ。年上としてのプライドと、男としてカッコつけたいツンツンした性格が邪魔をして、素直に甘えてくることなんて滅多にない。
だからこそ、お酒が入った時や、限界まで眠くなった時にしか降臨しない奇跡の「らんちゃん」呼びは、RANにとって**理性が吹き飛ぶほどの特大特効薬**だった。
ドクン、と心臓が大きく跳ね上がり、顔が一気に熱くなるのを感じながら、RANはゆっくりと振り返る。
そこには、部屋着のパーカーの袖に手をすっぽりと隠し、前髪をくしゃくしゃにしたKAIRYUが立っていた。
重たい瞼を何度もパチパチさせながら、どこかおぼつかない足取りでトコトコと歩み寄ってくる。
完全にお仕事モードがオフになり、睡魔と甘えたい欲求に支配された「ツンデレ解体モード」のKAIRYUだ。
「……かいりゅー……? どうしたの……?」
RANの声も、無意識のうちに「カイリュウ」から、甘く緩んだ「かいりゅー」へと変わっていた。
「……眠い。でも、一人でベッド行くん嫌や……」
KAIRYUはそう呟くと、ソファーに座るRANの膝の上に、迷うことなく自分の身体をすっぽりと預けて倒れ込んできた。RANの首元にガバッと顔を埋め、クッションみたいに体重をかけてすりすりと頬を寄せてくる。
「っ……///」
首筋に吹きかかる温かい吐息と、「らんちゃん」と呼ばれた余韻。RANの体内温度はすでに限界突破寸前だ。普段なら「重いって!」と笑って押し返すところだが、今のKAIRYUが愛おしすぎて手なんて回せるわけがない。
「……かいりゅー、急に『らんちゃん』なんて呼ぶから……びっくりした……」
RANは震える手でKAIRYUの柔らかい髪に触れ、愛おしそうに撫でてあげる。すると、KAIRYUは気持ちよさそうに「んふ……」と鼻を鳴らし、RANの服の裾をギュッと握りしめた。
「……かき混ぜんといて……。ただでさえ頭フワフワしてんねんから……」
「ふふ、自分で呼んだんじゃん。……もう一回呼んで?」
耳元で「かいりゅー」と甘い声で囁き返すと、KAIRYUの身体が跳ねるようにピクッと揺れた。
ツンツンな普段のKAIRYUなら「調子乗んなや!」と怒るところだが、甘えモードの彼は、耳の先端を真っ赤に染めながら、さらに深々とRANの胸元に顔を隠す。
「……やだ。……調子乗るから言わん……」
「言ってくれないと、お布団連れて行ってあげないよ?」
「……っ~、なんやねん…意地悪……」
悔しそうにしていたKAIRYUだったが、結局睡魔とRANの温もりに勝てず、消え入りそうな声で、ぼそっと呟いた。
「……っ、らんちゃん……だっこ……っ」
「〜〜〜〜〜〜っっ!!!!」
限界突破。
可愛すぎる破壊力にRANの理性の糸がぶちんと切れ、RANは抱きついていたKAIRYUの身体を横からガバッと抱き上げると、そのままソファーの上に押し倒した。
「わっ……!? ちょ、らんっ……!?」
急な体勢の変化にパチパチと目を丸くするKAIRYU。その上から覆いかぶさったRANの瞳には、さっきまでの優しさとは違う、濃厚な愛の熱が宿っていた。
「……寝かせてあげるつもりだったけど、無理。そんな可愛く『らんちゃん』ってねだられたら、僕だって我慢できないよ」
「っ……かいりゅーって甘い声で呼んだん、らんやんか……っ」
「お互い様でしょ?……今日は朝まで、逃がしてあげないからね」
重なる唇。普段は素直になれないKAIRYUと、彼の「甘えスイッチ」に体温を跳ね上げられたRAN。
甘く緩んだ名前の呼び合いから始まった夜は、二人だけの熱い体温に包まれながら、どこまでも深くなっていくのだった。
コメント
1件
おお、これは…「らんちゃん」呼びだけで理性吹き飛ぶの、めっちゃわかるわ。普段ツンツンしてるやつが眠さで甘えモード全開になるとか破壊力やばすぎるやろ。呼び方一つで温度変わる感じ、二人の関係性しっかり描かれてて刺さった。お互いの呼び方で無意識に甘くなるの、尊すぎて倒れるかと思ったわ。熱量高すぎて布団連れて行くところからの流れ、もう…最高です🔥
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