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WT    BL短編集

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WT BL短編集

4 - 第4話 続き(mbkn 要素あり)

♥

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2025年01月26日

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続きです。mbkn要素あります。







kn視点


「ねぇッほんとにやだッ!離してッ!離してよッ!」



俺が必死に声をあげても、男は聞く耳を持たない。さらには俺のズボンの中に手を入れてきやがった。意味が分からない。なんで俺なんだ。この男とはただのクラスメイトで、なんの関わりもないのに…


「なぁー、そんなケチくさいこと言うなよォ。彼女いないんだったら、ちょっとぐらい俺の相手してもいいだろ?」


スルッ



男はそういうと、俺のモノをパンツ越しに撫でてきた。「ひッ、」と喉から引き攣った声が出る。逃げようと思って周りを見ても、この状況を打開できそうなものは何もない。逃げることができない事実を突きつけられた感じがして、恐怖で頭がおかしくなりそうだった。



カチャカチャとベルトを外そうとする音も聞こえてきて本格的に、襲われる、と感じた。最後までヤるのは何としてでも阻止したい。俺が最後はまでシたいと思うのは、後にも先にもシャークんだけなのだ。



ズルッ


「ひッ!」


ズボンと一緒に下着も下ろされ、恐怖が脳を支配する。恥ずかしさに足を閉じようとするが、男に無理やり広げられた。


怖い、気持ち悪い。


「シャークんッ…」


蚊が鳴くような声で、恋人の名前を呼んでも目の前の男の耳にすら入らなかった。


「おい、ケツ出せよ。」


男にそう言われるとぐるっと視界が回転し、うつ伏せの状態から尻だけ上げた体勢にされた。するり、と男の手が俺の入り口を撫でる。


(ヤバいッ!)


逃げないと…逃げないと…このままじゃ…!

頭では分かっているけど、恐怖で足が動かない。


グチュ♡


「あッ″」


ついに男に指を挿れられた。シャークんしか受け入れたことがないそこに。


「はっ♡柔らけ〜♡やっぱビッチじゃねぇかよ♡」

「やだッ!やだ″ッ!」


グチュグチュ♡


男はそういうと、一気に指を2本挿れてきた。なんの遠慮もなしに、俺のナカをぐちゃぐちゃに掻き回す。


「あッ″やッ!だめッ♡、やめてッ″♡」


…シャークんならこんな乱暴にしないのに。シャークんならもっと、俺を気遣ってくれるのに。シャークんなら、行為のときは毎回俺の頭を撫でて、たくさん褒めてくれるのに…。シャークんのことを思い出して、涙がポロポロと溢れる。


「ひッ♡あッ″やめッ♡抜いてぇ″ッ♡」

「ははっ!いい声出すじゃねえか♡」



ピトッ


「えッ…?」



俺の入り口に指とは違う、熱いものを押しつけられる。押し付けられたモノがナニか分かると、背中に冷や汗が流れた。このままでは、本当に挿れられてしまう。そう思うと、頭がパニックになった。


「えッまってやだッ!やだやだ″ッ!ご、ごめんなさッ!やだぁッ!許してッ!!やめてッ!」


頭が恐怖でいっぱいになり、必死にごめんなさい、許して、と叫ぶ。何に対して謝っているのか、何に対して赦しを乞っているのか分からない。ただひたすらにこの状況から抜け出したかった。


「楽しませてくれよ♡きんとき♡」

「あッ…やだッ…来ないでッ…」


シャークん、助けて…






ガラッ


頭の中で恋人の名前を呼んだとき、準備室のドアが勢いよくガラッと開いた。


「きんときッ!」


ドアの前に立っていたのは、息を切らしたシャークんだった。






shk視点



数十分前



「きんとき…?」


急ぎ足で教室に戻ったが、教室には誰もおらず夕日の光が窓から差し込んでいるだけだった。もちろん、恋人の名前を読んでも返事はない。他のところにいるのか、と思いきんときにLINEでメッセージを送るがいつもなら秒で返ってくる返信もなく、既読すらつかなかった。


「なんか、嫌な予感すんな…」


俺は教室を出て、きんときを探すことにした。




数十分後


図書室、空き教室、体育館…どこを探してもきんときはいない。LINEも未だに返ってこず未読のままだ。校内を必死に走り回ったせいで息が切れている。あと探していないのは3階だけだ。日頃からもっとちゃんと運動しておくべきだったと、後悔しながら3階への階段を登る。


「はぁ、はぁ、どこにいんだよ、きんとき…」


息を切らしながら3階の教室を見ていくが、きんときはどこにもいない。


「もしかして、外にいんのか…?」


そう思って残りの体力を振り絞り、走って階段へ向かおうとしたときだった。




『…やめてッ!』


数メール先にある準備室から切羽詰まったような声がした。


「きんとき…?」


俺は弾かれたように駆け出して、準備室のドアを勢いよく開けた。








ガラッ




「…ッ!!?」


準備室の中にいたのは、泣きながら床に押し倒されているきんときと…そのきんときの上に覆い被さっている、あの男だった。…嫌な予感が見事に的中してしまった。


「シャークんッ!」


ずっと探していた恋人がこちらをみて、助けを求めるように俺の名前を呼んだ。


「はッ…?なんでお前がここにッ!」


そう声を荒げて驚く目の前の猿に、俺は怒りが爆発して思いっきり殴りかかった。


…が、男はきんときから離れ、俺の拳は避けられる。そして、男はそのまま力任せに俺を突き飛ばした。



ガシャンッ!



男に突き飛ばされ、準備室の棚に背中を思いっきりぶつける。


「い″ッ!」


背中に走る強烈な痛みに、顔を歪める。動けない俺を横目に、男は準備室から逃げてった。







「きんときッ!」


男のことは一旦後回しにして、きんときに元に駆け寄る。

乱れた制服に、手首に結ばれたネクタイ。涙を流すきんときの顔を見れば、きんときの身に何があったかすぐに分かった。


ギュウッ


乱れたきんときの制服を直し、ぎゅうっと思いっきりきんときを抱きしめる。



「シャークんッ、シャークんッ怖かったぁ″ッ!」

「ッ!ごめんッ!ごめんもっと早く来てればッ…!」



俺の腕の中で泣きじゃくるきんときを必死に抱きしめる。普段滅多に見ない、気が動転しているきんときを見て、あの男への殺意に近い怒りが湧き上がってくるのを感じた。



数分後


背中を摩っていると、きんときの様子も少しずつ落ち着いてきた。


「…きんとき、今日は俺の家に泊まろう。」


俺の提案にきんときはコクリと頷いた。





あとがき。

続き出します。

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