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 続きです。mbkn要素あります。
 
 
 
 
 
 kn視点
 「ねぇッほんとにやだッ!離してッ!離してよッ!」
 
 俺が必死に声をあげても、男は聞く耳を持たない。さらには俺のズボンの中に手を入れてきやがった。意味が分からない。なんで俺なんだ。この男とはただのクラスメイトで、なんの関わりもないのに…
 「なぁー、そんなケチくさいこと言うなよォ。彼女いないんだったら、ちょっとぐらい俺の相手してもいいだろ?」
 スルッ
 
 男はそういうと、俺のモノをパンツ越しに撫でてきた。「ひッ、」と喉から引き攣った声が出る。逃げようと思って周りを見ても、この状況を打開できそうなものは何もない。逃げることができない事実を突きつけられた感じがして、恐怖で頭がおかしくなりそうだった。
 
 カチャカチャとベルトを外そうとする音も聞こえてきて本格的に、襲われる、と感じた。最後までヤるのは何としてでも阻止したい。俺が最後はまでシたいと思うのは、後にも先にもシャークんだけなのだ。
 
 ズルッ
 「ひッ!」
 ズボンと一緒に下着も下ろされ、恐怖が脳を支配する。恥ずかしさに足を閉じようとするが、男に無理やり広げられた。
 怖い、気持ち悪い。
 「シャークんッ…」
 蚊が鳴くような声で、恋人の名前を呼んでも目の前の男の耳にすら入らなかった。
 「おい、ケツ出せよ。」
 男にそう言われるとぐるっと視界が回転し、うつ伏せの状態から尻だけ上げた体勢にされた。するり、と男の手が俺の入り口を撫でる。
 (ヤバいッ!)
 逃げないと…逃げないと…このままじゃ…!
頭では分かっているけど、恐怖で足が動かない。
 グチュ♡
 「あッ″」
 ついに男に指を挿れられた。シャークんしか受け入れたことがないそこに。
 「はっ♡柔らけ〜♡やっぱビッチじゃねぇかよ♡」
「やだッ!やだ″ッ!」
 グチュグチュ♡
 男はそういうと、一気に指を2本挿れてきた。なんの遠慮もなしに、俺のナカをぐちゃぐちゃに掻き回す。
 「あッ″やッ!だめッ♡、やめてッ″♡」
 …シャークんならこんな乱暴にしないのに。シャークんならもっと、俺を気遣ってくれるのに。シャークんなら、行為のときは毎回俺の頭を撫でて、たくさん褒めてくれるのに…。シャークんのことを思い出して、涙がポロポロと溢れる。
 「ひッ♡あッ″やめッ♡抜いてぇ″ッ♡」
「ははっ!いい声出すじゃねえか♡」
 
 ピトッ
 「えッ…?」
 
 俺の入り口に指とは違う、熱いものを押しつけられる。押し付けられたモノがナニか分かると、背中に冷や汗が流れた。このままでは、本当に挿れられてしまう。そう思うと、頭がパニックになった。
 「えッまってやだッ!やだやだ″ッ!ご、ごめんなさッ!やだぁッ!許してッ!!やめてッ!」
 頭が恐怖でいっぱいになり、必死にごめんなさい、許して、と叫ぶ。何に対して謝っているのか、何に対して赦しを乞っているのか分からない。ただひたすらにこの状況から抜け出したかった。
 「楽しませてくれよ♡きんとき♡」
「あッ…やだッ…来ないでッ…」
 シャークん、助けて…
 
 
 
 
 ガラッ
 頭の中で恋人の名前を呼んだとき、準備室のドアが勢いよくガラッと開いた。
 「きんときッ!」
 ドアの前に立っていたのは、息を切らしたシャークんだった。
 
 
 
 
 shk視点
 
 数十分前
 
 「きんとき…?」
 急ぎ足で教室に戻ったが、教室には誰もおらず夕日の光が窓から差し込んでいるだけだった。もちろん、恋人の名前を読んでも返事はない。他のところにいるのか、と思いきんときにLINEでメッセージを送るがいつもなら秒で返ってくる返信もなく、既読すらつかなかった。
 「なんか、嫌な予感すんな…」
 俺は教室を出て、きんときを探すことにした。
 
 
 数十分後
 図書室、空き教室、体育館…どこを探してもきんときはいない。LINEも未だに返ってこず未読のままだ。校内を必死に走り回ったせいで息が切れている。あと探していないのは3階だけだ。日頃からもっとちゃんと運動しておくべきだったと、後悔しながら3階への階段を登る。
 「はぁ、はぁ、どこにいんだよ、きんとき…」
 息を切らしながら3階の教室を見ていくが、きんときはどこにもいない。
 「もしかして、外にいんのか…?」
 そう思って残りの体力を振り絞り、走って階段へ向かおうとしたときだった。
 
 
 『…やめてッ!』
 数メール先にある準備室から切羽詰まったような声がした。
 「きんとき…?」
 俺は弾かれたように駆け出して、準備室のドアを勢いよく開けた。
 
 
 
 
 
 
 ガラッ
 
 
 「…ッ!!?」
 準備室の中にいたのは、泣きながら床に押し倒されているきんときと…そのきんときの上に覆い被さっている、あの男だった。…嫌な予感が見事に的中してしまった。
 「シャークんッ!」
 ずっと探していた恋人がこちらをみて、助けを求めるように俺の名前を呼んだ。
 「はッ…?なんでお前がここにッ!」
 そう声を荒げて驚く目の前の猿に、俺は怒りが爆発して思いっきり殴りかかった。
 …が、男はきんときから離れ、俺の拳は避けられる。そして、男はそのまま力任せに俺を突き飛ばした。
 
 ガシャンッ!
 
 男に突き飛ばされ、準備室の棚に背中を思いっきりぶつける。
 「い″ッ!」
 背中に走る強烈な痛みに、顔を歪める。動けない俺を横目に、男は準備室から逃げてった。
 
 
 
 
 
 「きんときッ!」
 男のことは一旦後回しにして、きんときに元に駆け寄る。
乱れた制服に、手首に結ばれたネクタイ。涙を流すきんときの顔を見れば、きんときの身に何があったかすぐに分かった。
 ギュウッ
 乱れたきんときの制服を直し、ぎゅうっと思いっきりきんときを抱きしめる。
 
 「シャークんッ、シャークんッ怖かったぁ″ッ!」
「ッ!ごめんッ!ごめんもっと早く来てればッ…!」
 
 俺の腕の中で泣きじゃくるきんときを必死に抱きしめる。普段滅多に見ない、気が動転しているきんときを見て、あの男への殺意に近い怒りが湧き上がってくるのを感じた。
 
 数分後
 背中を摩っていると、きんときの様子も少しずつ落ち着いてきた。
 「…きんとき、今日は俺の家に泊まろう。」
 俺の提案にきんときはコクリと頷いた。
 
 
あとがき。
続き出します。