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いわなべのBLです!
3話に渡って、お送りします。
1・2話目は短めです。
渡辺side
その日、俺のコンディションは最悪だった。 季節外れのインフルエンザや風邪が流行っているわけでもないのに、どうにも体が重く、喉の奥がヒリヒリと焼けるように熱い。
「……っ、ハァ」
ダンススタジオの片隅。激しい全体練習がひと段落した瞬間、崩れ落ちるように床に座り込んだ。
いつもなら、どれだけキツくても涼しい顔を取り繕うのに、今日ばかりは、荒い呼吸を隠す余裕すらなかった。
「翔太、これ」
頭上から降ってきた低い声。見上げると、そこには照の姿が。 照は自分のタオルで汗を拭いながら、片手でキンキンに冷えたスポーツドリンクを渡辺の前に差し出している。
「……サンキュ」
「喉、死んでんじゃん。今日ずっと声、カサカサだし」
普段通りの、何気ないメンバー間のやり取り。メンバーとして、もう何年もこうして隣にいるのが当たり前だった。
なのに俺は、ボトルを受け取った拍子に、照の大きな指先が自分の手に触れた瞬間、ビクッと体を強張らせてしまった。
(待て、なんで俺、今ドキッとした……?)
自分の反応に、俺自身が一番驚いていた。
触れられた手のひらが、妙に熱い。いや、熱いのは手だけではなく、照が隣にいるという事実だけで、心臓の奥がうるさいほど脈打ち始めている。
「翔太? 顔赤いぞ。熱あんじゃねぇの」
「っ、ねぇよ! 動いたからに決まってんだろ!」
覗き込んできた顔があまりにも近くて、思わず声を荒らげて立ち上がった。
照は少し驚いたように片眉を上げたが、すぐにいつもの優しい、けれどどこか見透かすような目で見つめてきた。
「無理すんなよ。お前のこと、よく見てんの俺なんだから」
その言葉が、胸に鋭く突き刺さる。
ただのメンバーとしての言葉なのに、今の俺には、それが甘い毒のように全身に回っていくのが分かった。
コメント
1件
うわー、第1話からすごく良い……! 体調が優れない時って普段の当たり前が急に特別に感じられる瞬間があるけど、照の「お前のこと、よく見てんの俺なんだから」がもうその象徴みたいでゾクッとしました。短いのに「気づき」の瞬間が丁寧に描かれていて、続きがすごく気になります。二人の関係がこれからどう動くのか、楽しみです!
月詠天空/💜🪽
13
#佐久間担
yuka
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