飛べなくなった日向

そろそろ試合だな。

看護師「よし､準備できたね」

日向「ありがとう､」

看護師「何かあったらここ押してね？」

日向「…うん､」

眠たい　､瞼がすごく重たい。

寝たはずなのに＿＿ 絶対見るのに、

日向「……ﾋｭｰ､｣

（ アルゼンチン対日本！！！

試合がいよいよ！始まる＿＿＿ ）

ぁあ … 始まった､ 見なくちゃ ……

…及川さんサーブの威力あがってるなぁ

影山も…… コントロール上手いな､

日向「… いいなぁ､」

もう少しで試合が終わる

どっちが勝つかはまだ分からない

日向「ぉ、 ……あと1点､」

日向「……終わった か､　」

（ 宮選手！試合はどうでしたか！ ）

宮 （ はい､凄い選手ばっかで楽しかったです。　勝たなアカン理由もあったし ）

（ それは……？ ）

宮 （ ずっと､好きやった子が今日試合見てるんです。 まぁ､もう余命少ない言われとって､我慢できへんくて婚約指輪渡しましたわ笑 …今､頑張ってみてくれてるんです。勝たな男が廃れるってもんですよ笑 ）

（ …なるほど、！今日はなにをする予定ですか？   ）

宮 （ 好きやった子の所に行きます。

実はまだ告白言わせてもらえんくて笑

やから思いっきり告ったろか思います! ）

（ 頑張ってください！応援しておりますよ！　それでは＿＿＿ ）

ぁぁ　……　ぁつむさ　　　　､

日向「……まってます､　ず＿と」

ず、　　　と　＿

プ━━━━━━━━━━━━━＿＿

看護師「……ｯ泣 おめでとぅ…ｯｯ泣」

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

静かな部屋。

冷たい空気の中、俺は汗だくで。

ずっと、待ちに待った、この日

俺の愛しとる人は＿

俺を置いて ､空の上に行きよった

侑「…綺麗やな､翔陽くん､笑」

冷たい。頬も､手も､額も。

冷たい、　冷たすぎる　。  なんで＿

侑「笑ってくれへんの…… ｯ泣」

侑「好きやｯ…… 翔陽くん､泣」

ずっと、　ほんま好きや。

バレーよりも、　飯よりも　、

侑「好きやぁｯ…… 泣 好きやねん……ｯ泣」

待っとってぇや､今度こそは

侑「愛しとぉ …… 壊れるくらいにな､」

俺はそっと､指輪がハマっとる手に

俺の手を添えて､　額にキスをおとした。

＿＿＿＿＿＿＿＿

そのあと、 翔陽くんの葬儀が始まった

翔陽くんは愛されとるから 皆泣いとった。

孤爪くんは特に泣いとった

俺は泣かんかった　やって会えるから

待っててくれとるから

そう　＿  期待してるだけやけど

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