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余命3ヶ月なんです。
狐から言われた言葉だった
「え、?どういうこと、?」
『余命3ヶ月なんです。』
「きっつん、しんじゃうの、?」
『…そういうことです。』
「ねぇやだ、俺、まだきっつんとやりたいこと全部できてないよ、?」
『おかめさん、ごめんなさい、』
俺はただ泣くことしか出来なかった。
あっという間に2ヶ月がたった
「きっつん、なんか食べたいものとかある?」
『いえ、特にないです、』
「そっか」
あと余命1ヶ月もあるのに、きっつんは体を起こすことすら難しくなっていた
『おかめさん』
「ん?どうしたの?」
『愛しています。』
「俺も狐のこと愛してる」
今そんなこと言われたら泣いちゃうよ、
頬を涙が伝う感覚がした
『おかめさん、泣かないで、』
「きっつん、大好き、愛してる、だから、だから死なないでよ、」
『おかめさん、』
顔を上げた時にはきっつんも泣いていた
「きっつん、」
『私だっておかめさんとやりたいこと沢山あります、死にたくないですよ、でもこれが人間の運命なんです、』
俺は喋れないくらいに泣いていた
『僕も長く生きられるように頑張ります、』
「僕もッ狐が長くッ生きられるようにッ頑張るッ」
狐は微笑んでいた
なんで笑えるの、?死ぬの怖くないの、?
これが人間の運命か、こんな運命やだよ、
狐が居ない人生なんかさ、意味ないよ、
その日の夜、狐の病状が悪化して、
今日が山場と医者から告げられた
「きっつん?」
『おかめさん、愛しています』
「俺も愛してるよ」
『僕、もっとおかめさんと思い出作りたかった、』
きっつんは涙ながらに俺とやりたかったことを沢山話してくれた。
時計の針が12時を回る頃
『おかめさん、出会えて良かったです。』
という言葉を残して息を引き取った
「余命まだ1ヶ月あるんじゃないの?」
「長生きできるように頑張るんじゃないの?
死に急ぎすぎだよ、」
「俺も狐と出会えて良かったよ、」
俺もう生きるの辛いよ、そっちに行っても怒らないでね、
「夜空が綺麗だな〜、」
「もうすぐ会えるからね、狐」
俺は重力に身を任せた