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11 - “止まらない時計”

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2025年08月07日

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お久しぶりです  ぺろです。


✄———————————‐✄


古い時計台の下で、私は彼と待ち合わせをしていた。

彼はいつも時間に正確で、遅れたことは一度もなかった。


今日も同じだった。定刻の午後3時、塔の大きな針がカチリと動く音と共に、彼は私の目の前に現れた。いつもと変わらない、優しい笑顔で。


「待たせてごめん」

彼の言葉に、私は首を横に振った。


「ううん、大丈夫。私も今来たばかりだから」

私たちは特に話すこともなく、並んで歩き始めた。空はどこまでも高く、遠くから聞こえる鐘の音が、私たちの間の静けさを埋めていた。


彼の右腕には、見慣れない腕時計がはめられていた。それを見た瞬間、私は胸の奥が冷たくなるのを感じた。それは、私が彼に贈ったはずの、壊れて動かなくなった腕時計だった。


彼の腕の中で、その時計は滑らかに、正確な時間を刻んでいた。

私は気づいた。彼がいつも時間に正確なのは、この時計のおかげなのだと。

そして、彼が「待たせてごめん」と謝った本当の理由にも。


「止まらない時計」

作・ぺろ




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