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「えー、では自己紹介も終わったし、とりま出席番号順に座ってけー。」
(そーいや、席テキトーに座ってたままだったな)
指定席に移動した桃瀬。
すると——
「あ、あの、えっと、も、桃瀬…さん?」
前に座っていた萌田に話しかけられた。
もちろん、桃瀬はーーーーーーーーーー
「!?え!は、はいっ!も、桃瀬ですっ!も、萌田…さん!?ですよね?!よ、よろっしく!?」
興奮状態であった。
「う、うん!よ、よろしく!」
戸惑っていた萌田であった。
「ねぇ〜、桃瀬〜、おーいーねぇ〜、聞いてる〜?」
「…」
「…ぶっ壊れちゃったか。」
先程の会話で、テンパリすぎた桃瀬は、友人の保住の話が、全く頭に入っていなかった。
「ね、ねえ、柚香。男の子…えっと、私の後ろの男の子。あの子、すごい喋り方なんだけど…」
「やばすぎ?」
「怖いくらい。」
「まじかーい。」
萌田は、幼馴染の朝井柚香と話していた。
「柚香は?どんな感じ?」
「フツーすぎてつまんないってところ?」
「ふーん。」
「何その反応、面白いんだけど笑」
「え!?そ、そんなに面白かった?!」
爆笑している朝井。
「////」
「赤くなりすぎ笑」
「う、うるさい!!」
赤面の萌田は、朝井を睨んでいた。
「ごめんって。」
「…」
「…、か、帰りに新宿のクレープ屋に行かない?さ、最近できたーーーー」
「ぷwww」
萌田が笑いを堪えられなく、吹き出した。
「え笑?ど、どーゆーことww?」
「必死になりすぎで、ちょっとw、ねww」
「焦ったわー、だって、海莉が睨んできたんだもん。そりゃ焦るって。」
「あー、面白かった!」
「えー、では、全員の事、少しはわかっただろうから、いろいろプリント配るぞー。」
先生がプリントを前の席に人数分配っている。
「どうぞ」
萌田が、桃瀬にプリントを回す。
「あ、ありがとう…」
(はー話せたぁぁーーー!!か、可愛い、恋するって、いいわ…まじで。青春サイコー!!)
有頂天の桃瀬。
「なぁ、早く回してくんない?」
後ろの席の、山本祐介が、少々イラついていた。
「ご、ごめん」
(この人、ちょっと苦手だ…)
早速、苦手な人が、できてしまった桃瀬であった。
「柚香、あの子、えーと後ろの席の人、話し方、フツーだった。」
「おぉーよかったね笑」
「保住ー!」
「んー?何、壊れてたのに…修復完了?」
「?う、うん!あのさ…」
「キーンコーンカーンコーン」
ベルが鳴った。
「…悪りぃ、席戻るわ。また…帰り?にでも。」
「あ、ぁうん。またぁ泣……ハァ」
話せなかった桃瀬であった。