2年前のある日、1人の少女が姿を消した。
『___。』
これは彼女からの”約束の言葉“だった
少女が姿を消してから2年が経った日。
私は衝撃を受けた_。
そこにいるはずのない1人の少女が立っている。
12月に入りこの地域では雪が降り始める。
寒そうに足を出している彼女
私には気づいてないようだ。
『もう忘れられたかな。』
そんな言葉が不意に出る
彼女は不思議そうにこっちを見つめた
『あの…』
『もしかして吹葵?』
私は驚いた
まさか覚えられているなんて思ってなかった
いや、その前にどうして彼女がここにいるのか___。
『華蓮久しぶりだね。』
『そうだね。何年ぶりだろ?』
『2年とかかな?』
『もうそんなに経つんだ。』
できるだけ平常心。
彼女に気づかれないように___。
『華蓮はこの2年間何してたの。』
『散歩してたよ。笑』
『そっか。 』
『ねぇ吹葵。 』
『もうすぐクリスマスだね。』
“クリスマス”
あまり好きではない言葉
『そうだね。』
『今年は誰と過ごすの?』
華蓮にそう問われ私は戸惑う。
『誰だろうね。笑』
笑って誤魔化す以外できなかった。
『あのさ___。』
華蓮に話しかけたその時。
「きゃぁぁぁあぁあぁ!!!!」
叫び声が聞こえた
何にしろ”通り魔”がいるらしい
私は華蓮の方を見た。
微笑んでいた。
私は鳥肌がとまらなかった。
『か、華蓮…?』
怯えながらも話しかける。
『ねぇ吹葵』
『私との約束覚えてる? 』
“約束”
忘れたくても忘れることのできない”約束の言葉“
『私ずっと見てたんだよ。』
『吹葵ならいつか叶えてくれるって』
『叶えてくれるって…』
『でも流石に2年は待たせすぎたよ』
『私の方から迎えに来ちゃったじゃん』
不気味な笑顔でこっちに近づいてくる。
『お願い。来ないでッ!!』
彼女との約束。
決して忘れることのできない呪いの言葉
『クリスマスは私以外と過ごさないで。』
『早く私の所に来てね__。』
そう。 彼女はもうこの世界にいるはずのない人間なのだ。
どうやら私を迎えに来たようだ。
12月25日。
私にとって最期の日___。
グサッ___。
鈍い痛みと共に赤い液体が染み込んでくる。
『これでやっと一緒だネ』
『そうだネ。』
壊れかけの私達。
いや。もう壊れている。
これであの”約束の言葉“から解放される。
今日は大好きな親友と共に眠る日。
𝙼𝚎𝚛𝚛𝚢 𝙲𝚑𝚛𝚒𝚜𝚝𝚖𝚊𝚜
コメント
1件
いぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!!