「 からっぽ 」
りょもぱ
嘔吐シーン有
大森side
高校1年生の春。若井滉斗、藤澤涼架、という人と同じクラスになって、友達になった。
若井滉斗、若井はみんなからの人気者で、ギターとサッカーをやってた。
藤澤涼架、涼ちゃんは、ほわほわな笑顔とか天然っぷりがすごくて、フルートをしてた。
俺はと言うとなんにも…曲作ったりギターしたりピアノしたりはしてたけど、誰かの1番になれはしなかった。
そんな時に、2人にこんな感情が芽生えてしまった。
「 認めて欲しい 」
これは友情でも無いし、恋愛でもない。恋愛より、何かを越えた深い気持ち。
ああ、ダメだなこれって思った時にはもう遅くて、2人にこんな感情をぶつけてしまっていた。
そしたら2人は、認める。愛してる、と何度も、何度も何度も何度も、唱えてくれた。
俺を安心させる為に。
心からは、多分、愛してくれていない。
そんなもの、俺がいちばんわかってた。
「 っ 、みとめて 、あい、して、っ …” 」
気づけば俺はリストカットと、首を絞める事。簡単に言えば自傷行為が癖になっていて、学校の体育なども休むようになっていた。
傷がバレたらまた虐められるから。
でもそんな時はふたりが守ってくれるっていう謎の自信があった。
まぁ、こんなに愛す、なんて言って離れられる人はそんなに居ないし、自分自身の
“正義感”と”プライド”が許さないのだろう。結局2人もその2つが理由。
でもそのふたつの理由で俺の傍にいてくれるならもうそれでいい。
でも裏まで愛されていたい。
こんな気持ちが俺の心の中をどす黒く染まらせていった。
「 っはぁ 、”っ 、は、っ … 」
目を覚ますと午前3時。悪夢を見た。
2人に嫌われる夢。
俺はスマホを取って、2人に嫌わないで、と連絡をした。既読がつかない。
そりゃ寝ているとは思うけど、俺の為だよ?ねぇ、起きて。起きてよ。
自己中心的で、愛を返せもしない俺の為に。起きて、起きて。
じゃないと俺死ぬから。お前らのせいで死ぬから。
「 んぐ、っ 、おぇ”っ … げ、ぇ”っ 、… 」
吐いて、吐いて吐いて吐いて吐いて、自分を殺して殺して殺して、傷つけて。
怒鳴られて、殴られて、蹴られて。できたのが俺。
出来損ないの俺。
死にたくて、死ねなくて、愛して欲しくて、認められたくて。
何度も何度も何度も呪いのように聞かされた親の怒鳴り声、浮気相手と喋る甘い声、殴られて叫ぶ声。ヒステリックを拗らせて発狂する声も、全部全部耐えてきたの。殴られて、蹴られても、救ってくれる人がくるまで待ってたの。
もううんざりだったの、人生どん底 。でも、だけど、このふたりなら救ってくれる?
愛してくれるんだもんね、ねぇ。
「 言ったもんね、? ♡笑 」
#1.「 黒 」
楽しいなこれ書くの ♪
コメント
5件
物語にめっちゃ共感、?同情できたの初めてなんだけど、?! やっぱり書くの上手だねぇ 、 また涙出てきた笑 ほんとにずっと見てられる、もっかいみかえしてくる!
大森さんやんでれっぽい…🫣 大森さんの過去が可哀想すぎて…(( でもそれがいい!!🤤