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四話。
どぞ!
テスト期間なのに上げてる愚かな私を殴ってください()
Na視点
ザザザザザザ……
しゃけの病気に治療法がないことを知ってから、数日経ったある日
俺はいつものようにノイズ音をスルーしながら、空白の時間を過ごしていた。
クイクイ
袖に違和感を感じ、隣りに座っていたしゃけに目を移す
Sha「な、かむ……ッは、ヒュッ苦し、カヒュっ、ッ」
しゃけが首を押さえて、必死に息を吸っていた
Na「!!??ッしゃけ!?」
Sha「ヒューたすけッ…あ゛ッヒュッカヒュ-ゲホゲホう゛…」
Na「しゃけ!!しゃけ、ッ息、すえるっ?」
Sha「う゛ッッ、スウッは、カヒューけほっ…フゥ~っ」
Na「ポロポロしゃけッ、もっと、すえっ」
Sha「スゥ~…ふぅッ、フゥ~…はぁっ、はッ…」
Na「ポロポロしゃけッ、ギュウッ」
Sha「うぉっ」
Na「しゃけ、グスッしゃ、けっヒック」
Sha「……なかむ…も、大丈夫だから。ありがとナデ…」
Na「ほんと、にヒックだいじょ、ぶ?グスッ」
Sha「うん。だから、泣くなよ…?」
Na「ッえ……」
いつの間にか、俺は泣いていたらしい
嘘だ、と思い目尻に手をやると、確かに濡れていた
Na「ッぅ、ごめッ…ゴシゴシ」
しゃけに、涙を見せたくなくて、赤くなるくらい涙を拭う。
Sha「なかむ……ッあ゛!?っヒュッ」
ザザ…ガガガガピーーーーーーーーーー…
ノイズの音が、変わる。
しゃけがまた、苦しそうにする。
もう感じたくないと思っても、嫌でも
その光景は、音は、俺の身体に入ってくる。
Na「しゃ、ッけ!」
Sha「ふぅ〜…ヒューだいじょぶ、」
Na「んなわけないじゃん!!」
Sha「いいから、カヒューきいて」
Na「でも、ッ」
Sha「おれは、ゲホゲホたぶん、もうヒュー、しぬ」
Na「っッ!!ッあぅ」
Sha「もっと、ヒューなかむと、はなしてたか…ったけど、ゲホッ」
Na「話そうよ!!ポロッもっと…死ぬなんて、いわないで…ヒック」
Sha「ごめ、ケホッでも、もう、おそいっ…ヒュー」
Na「なんで………ッッ」
Sha「もう、ヒュッこえが、でないんだ…ッカヒュ-」
Na「ポロポロポロいやだよ…?グスッおれ、もっと、しゃけのこえ、ヒックきいてたい…のに…ッ」
Sha「ごめん…ッヒューゲホッあり、がと…」
Na「ヒックいやだッッ、いやだよ……グスッ」
Sha「あいして……る……~~~~~」
Na「しゃ、け?ッグスッ」
Sha「パクパク」
俺が語りかけても、しゃけは声を発さず、パクパクと唇を動かすだけだった
Na「ポロポロそ……んな……ヒック」
俺がしばらく放心状態で固まっていると、しゃけが紙とペンを持ってきて、何かを書き始めた
Na「…?しゃけっ?ヒック何して…」
ペラッ
紙には見慣れたしゃけの字で
『ごめん
ありがとう
なかないで』
と書かれていた。
俺はしゃけがもう話せないという事実を噛み締めてしまい、また悲しくなり涙が溢れた。
これ以上心配させたくない、負担になりたくない、と思い、しゃけを抱きしめ、肩に顔を埋める。
ギュウウウッッ
Sha「!?////」
Na「っく……グスッう〜〜〜〜〜ッヒック」
涙は止めなく溢れ、俺の頬を伝う
Sha「……トン、トン、トン…」
Na「ッごめ、ッうぁヒック、ごめグスッ…な…ック」
Sha「……トントン……トン」
大丈夫、とでも言うかのように、俺の背中をさするリズムが変わった
Na「しゃ、っけ…ッあ…ヒック……すぅ……」
Sha「トン……トン……トン…、ギュッ」
しゃけは、俺が泣き疲れるまでずっと背中を撫でていてくれた。
話せなくなって、自分が一番苦しいはずなのに、こんなにも、優しい。
俺も、しゃけのように為りたい。
けど………………
無理だよ。
だって死にたがりの中身のない作り物だから。