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コメント
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うわあ……もう甘くて苦しくてたまらない回でしたね。勇斗の独占欲が爆発してるのが文章の端々から滲み出てて、読んでるこっちまでドキドキしちゃいました。柔太朗とのにらみ合いや太智の最後の視線とか、グループ内の複雑な空気もちゃんと描かれてて、単なるラブシーンじゃ終わらせないのが憎いです。でも何より「つい」キスしちゃう勇斗の無意識の行動が、もう完全に仁人に理性持ってかれてる感じで最高でした。のりもちさん、今回も滾る展開をありがとうございます!
佐野勇斗side
俺は柔太朗と仁人がいる部屋の前で柔太朗が出てくるのを待っていた。1秒でも早く1分でも多く仁人のそばにいたい。その一心で柔太朗が楽屋から出てすぐに部屋の前待機を始めた。
……遅い。遅すぎる。
あまりにも遅い。中で何してるんだ?
乗り込もうとドアノブに手をかけようとしたところで中から柔太朗が出てきた。
「わっ、はやちゃんいたんだ。」
「……遅かったな柔太朗。」
自分から出た声が低すぎて自分で驚く。
何してたんだ。仁人に何したんだ。中で何を話した。何があった。聞きたいことは山ほどあるが仁人が中で待っている。早く行かなければ。
中に入ろうとしたところで柔太朗に腕を掴まれる。
「……何?どうしたの柔太朗。」
「はやちゃん。負けないからね。」
「……わかってるよ。みんな本気なんだから。俺だって負けねぇ。」
そういうと柔太朗は満足そうな顔して楽屋に戻って行った。ノックも何もせず中に入るとソファに座る仁人の後頭部が見えた。振り返ってちょいちょいと俺を招くと隣に座るように促した。隣なのか。面談だって言うから正面座る気満々だったから拍子抜けする。
隣に座った瞬間感じる。柔太朗の匂い。何があったのか、何をしてたのか一瞬で察した。柔太朗あいつ許さん。後でくすぐりの刑だな。まぁ俺もこの状況で我慢できるかわかんねぇけど。
「……こら。またその顔。怖いからやめて。」
「いてっ。なんだよ仁人。」
優しい可愛いデコピンをされた。痛くも痒くもない。反射で痛いと言ったが1ミリも痛くない。そんな所も可愛いなお前は。
てか怖い顔?俺そんな怖い顔してる?仁人の前でもか。
最近は仁人を独占したい気持ちが強すぎて無意識に顔が強ばっている。よくメンバーに注意されるが無意識だからかなかなか治らない。なんなら最近は注意されることが増えた。今まで仁人には気付かれることなかったのに最近は仁人にも注意される。気をつけないとな。
「それで?何が聞きたい?」
「あ、そうそう。最近勇斗俺の事見てるでしょ。」
ここで「おう見てるぜ」と言えたらどれだけ楽か。ダメだ。言ってはいけない。
「いやいや、仁人だけ見てるわけじゃないよ。俺はメンバーみんな見てるから。」
「……ほんとに?」
「ほんとだって。」
半分本当で半分嘘だ。普段からメンバーの様子や体調を見てるのは本当だ。ただ仁人を見る場合、目的は違う。それにはこいつは気付かないだろう。それでいい。お前は何も知らないままでいいんだ。
それよりさっきから定期的に香る柔太朗の匂いにイライラが止まらない。どす黒い感情が胸で渦を描く。ほかの男に触れられた事実がそこにあるのが嫌で嫌で仕方ない。今すぐにでもその服を奪って俺の服を着せて俺の匂いに染まればいい。なんなら俺が直接匂いを移してやろうか。
「……嘘だ。見てるのはほんとでも顔違うもん。俺の時だけすごい怖い顔してる。」
「えぇー?そうか?気のせいじゃないの?」
「気のせいじゃない!最近みんなのこと観察して気付いた。みんな俺が他の人と話してる時の顔怖すぎ!!」
あーあ。バレちゃってるじゃん。心の中で苦笑いする。最近みんな全然隠せてなかったもんな。まぁ俺もなんだけど!!
「じんちゃんが何か変なことしないようにみんな見張ってるんじゃない?」
「ちょっとふざけないでよ!真面目に悩んでるんだから!」
ぷりぷり怒る仁人も可愛いなぁ。真面目に話してるのに……と不満気な仁人。ほっぺ膨らませて唇とんがらせちゃって。キスしちゃうぞ。
「………え」
「あ……ごめん。つい。」
……やってしまった。やらかした。
まじか俺。仁人にキスしてしまった。突然の出来事に仁人は頭が追いついていない様子。キスするつもりはなかった。無意識だった。可愛い横顔を見ていたらつい。気付いたら仁人の顎を掬い、こちらに向かせてそのとんがらせたぷるぷるな唇にキスをしていた。
「っ!!何するんだよ!!ついって何!?」
顔真っ赤にして怒る仁人。自分の耳の熱さに気付いたのか腕で顔を隠してしまった。
その腕の下の顔が見たい。どんな顔をしているのか。可愛いに決まってる。見せて。全て俺に見せて。
「じんちゃんなんで顔隠すの。見せて。」
「……嫌だ。」
「なんでだよーーーー」
「嫌なもんは嫌!!!」
全力拒否。そんなにいやいや言われたら余計に見たくなっちゃうのが人間ってもんだろ?
俺は仁人の腕を掴んで無理やり引き剥がす。本気で嫌なのだろう。なかなか手強かったが俺の力には負けてしまう仁人。腕を完全に剥がした頃には仁人の真っ赤な顔と少し潤んだ瞳が見えた。
自分で見たくせにあまりにも可愛い顔をしてるため鼓動が早くなる。あぁ、無理だ。そんな可愛い顔向けないでくれ。理性が崩壊する音が聞こえる。1回してしまったら止められない。
無理だな。可愛すぎるこいつが悪い。もう一度軽く触れるだけのキスをする。また大袈裟なリアクション。あぁ愛おしい。あまりの可愛さに抱き潰したくなる。
「……!!勇斗苦しいって!」
「……ごめん少しだけ我慢して。」
「うぅう………苦しい。」
ダメだ。さっきからやりたいって思ったこと全てしてしまっている。止まらない。止めたくない。仁人の匂いがする。優しい落ち着く匂い。すっぽり収まった仁人の体は俺を引き剥がそうと外側に力を入れているが意味がない。それ以上の力で抱きしめる。
しばらく攻防戦が続いたがついに仁人が諦めたのか大人しく抱きしめられている。それすら可愛い。愛おしい。
もう離さない。俺の。俺だけの仁人だ。誰にも渡さない。見せない。触れさせない。俺のだ。
抱きしめ続けていると部屋の扉がコンコンとなった。びっくりして2人ともバッと距離をとる。逆に不自然なくらいに。
すると太智が入ってきた。
「じんちゃん、俺次の仕事だから行くね。」
「あ、うん、頑張って太智。」
「ありがとうじんちゃん。頑張ってくる!!」
仁人にいつもの犬のような可愛い笑顔を向けたと思ったらドアを閉めるその瞬間俺だけに見えるよう鋭い視線を向けてきた。太智、あんな顔できるんだ。
あぁ、何してたかバレてるなあれは。ドアが閉まったあとも太智に見られてる気がして落ち着かない。首筋あたりを汗が1粒流れる。これは冷や汗か、それとも仁人を抱きしめたことで心拍数が上がった影響なのか。俺にはわからなかった。
仁人も次の仕事が近付いてきたためそのまま解散した。
みんなごめん。俺はもう止められない。
#山中柔太郎
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