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-RibonN-
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#dzr社
ぶれん
2,581
#🍆
木々が揺れる音がする中で、かすかにMENの声がする気がする。
「ぼんさ〜ん、そろそろ行きませんか〜?」
そうMENに呼ばれ、俺は目を覚ます。
「ん〜、MEN〜?何分経った〜?」
20分弱くらいッス、と返され、結構寝ちゃったな〜とかぼんやり考えながらMENの顔を見つめる。
…今なら聞けるかもしれない。
「MENさ、この前のVR企画の時の俺の行動、どう思った?」
寝ぼけた勢いで、ずっと気になっていたことを聞いてみた。
もうこの際、気持ち悪かった、とか迷惑だった、とか言われたって構わないから。
MENの体がピタリ、と止まる。
明らかに動揺している。
…うーん……無理もないか。
その場に数十秒の沈黙だけが流れる。
その時間は俺にとってとても長く感じられた。
…っ。耐えられない。
「あー…MEN?変なこと聞いてごめんね?…さ、行こ!みんな待ってるだろうし! 」
若干誤魔化すように言うと、MENが食い気味に「…俺は!」と叫ぶ。
「俺は、全然嫌とか気持ち悪いとか、1ミリも思ってないッス。むしろ、嬉しかったッス!ぼんさんが心を開いてくれたような感じがして!本当ですからね!」
俺の目を真正面から見つめるMENの目は、少しの曇りもなかった。
嘘偽りなんて、ないように見える。ただ素直に自分の気持ちを伝えてくれているように。
でも、俺の心はそんなMENすら疑っている。
本当なのか、と。
こんなにいい後輩の1人すら信用出来ない自分がますます嫌になる。
「そっ…か。ありがと。言ってくれて。」
俺は笑顔でそう返し、そそくさと車を降りる。
それにMENも続き、俺らは2人で、みんながいる場所へと向かう。
2人きりで歩く道はどこか静かで、逆に落ち着いた。
紅葉が、すごく、輝いて見える。
「紅葉、綺麗だね。」
そうつぶやくと、
「…俺も同じこと思ってました。」
とMENは嬉しそうに笑う。
ーー人は甘えられると、頼りにされると、喜ぶ。
喜ぶ理由がなにかは、人によるだろう。
「自分はこの人に必要とされている!」といつ自分を認められた感情、ただ素直に、この人の大事な人になれた、という嬉しさ。
そして…そこから、「この人には自分だけを見ていて欲しい」という邪悪な感情が生まれることも…あるかもしれない。
なんにせよ、中途半端に人に甘えてしまうと、相手の感情を狂わしかねない。
俺はなるべく、人様に迷惑をかけずに生きていきたい。
MENとの時間はすごく落ち着く。
2人の時間はとても良いもので、ずっとこの時間が続いて欲しいと、かすかに願うくらいだ。
きっと、今の俺がまたあんな状況になったら、ますますMENを欲してしまうだろう。
この数ヶ月間、MENは色々な優しさを見せてきた。
…いや、違う。
見せてきたのではなく、あれがきっと本来のMENという漢、なのだろう。
…もう本当に、忘れないといけない。
苦しいけれど、辛いけれど。迷惑はかけたくない。
「ごめんな…」
静かにつぶやくと、俺はそっと目を閉じ、また開ける。
まるで、長めの瞬きのように。
甘えなんて…俺は、知らなかったんだ。
コメント
1件
めっちゃ切なかった…🥀 ぼんさんが寝ぼけた勢いでMENに本音を聞くシーン、ドキドキしたし、MENの「嫌とか思ってないッス」っていう真っ直ぐな返しに泣きそうになったよ。なのに「そんなMENすら信じられない」って自己嫌悪に陥るぼんさんの心情、すごくリアルで胸が締め付けられた…。 紅葉を見ながら「綺麗だね」「俺も同じこと思ってました」って2人で言い合うとこ、すごく静かで綺麗なシーンだと思った。でも「中途半端に甘えると相手の感情を狂わしかねない」っていう地の文が重くて、本当に繊細な関係だなって感じたよ。 「ごめんな…」ってつぶやいて長めの瞬きをするラスト、言葉にできないいろんな気持ちが詰まってて、みぅはもうしばらくこの余韻に浸ってたい気分…🌙 ありがとう、丁寧な描写に引き込まれたよ🤍