魔界-人界門付近の森
俺は人間の死体から奪った剣を持って森の中を探索していた。
村に襲ってきた人間たちはまだ人界に戻っていない。
だから魔界にいる間に始末したい。
そんなことを考えていると近くから笑い声が聞こえてきた。
「ははっ、あの村のゴブリン共弱かったなぁ」
「ああ、こんな雑魚共殺しただけで大金が入るなんてな」
「だが1匹だけそこそこ強いのいただろ?あのゴブリナ」
「あぁアイツか」
「面白かったよな~。アイツ、1匹の雑魚ゴブリンのために命かけてよぉ」
そこに居たのは5人組の人間たちだった。
俺は何も考えずに草むらから飛び出し、リアナを笑った人間の首を切り飛ばした。
「お前らは絶対許さない。全員皆殺しだ!」
俺の叫びに人間共は一瞬驚いたような顔をしたが、すぐにニヤけた顔で俺に話しかけてきた。
「へへ、そっちから出向いてくれるとはありがたいな。」
「やっちまうか、かかれっ」
そのとき「待て!」と、
この人間たちのリーダーと思われる奴が言葉をさえぎった。
「お前は俺の手で殺してやるよ。よくもジャックを殺してくれたなぁ、ホブゴブリン風情が」
ジャックとはおそらく先程俺が切捨てた男だろう。
「殺せるもんなら殺してみろよ!」
だが
「はは、なんだよこの雑魚ゴブリン。威勢だけの雑魚かよ」
小鬼族から人鬼族に進化してもやっぱり俺は弱かった。
俺は奴に傷一つ付けられなかった。
「じゃあな雑魚、死ね!」
地面で這いつくばっている俺に奴は剣を振り下ろした。
「うぁぁっ!」
いきなりこの人間は魔法に吹き飛ばされた。
「大丈夫かい、ゴブリン君」
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