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「 れーおんっ、 愛してるよ !」
昔は、愛を伝えても
「 なにそれかわいい、笑」
愛想のいい返答が返ってきた。
逆に
「 沙那、大好き 」
玲音が想いを伝えてくれることもあった。
だけど、
今考えれば
君は 「 like 」で、私は 「 Love 」。
大好き、なんて
性別関係なく、恋愛感情とは関係なく、
とても好きな人に対して生じる感情。
愛してる、は
強い感情で、複雑で、混沌としていて、
熱烈で、形容しがたく、
どの言葉でも表現することが出来ない。
君にとって私は、
どういう役目だったのかな。
君にとって私は、
都合のいい女だったのかな。
君は昔から
愛なんて伝えてくれなかった。
嘘でもいい
偽りでもいい
ただ、
私に特別なものを、
私を特別なものとしてほしかった。
そんな叶うことのない願いは
君の姿へ溶けてゆく。