テラーノベル
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私はまぐろ丼を、明那は牛丼を注文した。
明那が好きな音ゲーの話に相槌を打ったり、
私が好きな漫画の話に相槌を打ってもらったりしながら食べた。
喋っていて、こんなに楽しいと思う人は明那以外にいない。
(明那もそうだったらいいのに、)
でも まあ 、明那は友達が多いからなあ……
『じゃあね。また明日』
akn「おーおやすみ」
どこかへ行ったあとは、いつも私のアパートの前まで送ってくれる。
ひらひらと手を振り合って、私は階段を上るふりをして、帰ってゆく明那の後ろ姿を見つめる。
明那が振り返ることはない。
今日も楽しかった。心からそう思う 本当に。
けれど、なぜか、何かが足りない。
いつからだろう。
明那と過ごしたあと、心臓の隙間が気になりはじめたのは。
いつからだろう。
明那と別れたあと、もう少し、と思うようになったのは……。
考えるのをやめて、私はメッセージアプリを開いた。
明那とのトーク履歴をタップする。
菜央
すき家最高
パッと、すぐに既読がつく。
三枝明那
マジでそれな
菜央
もしかして、感謝……?
三枝明那
美味しいヤミー感謝感謝!
またいっぱい食べたいな!
デリシャ!シャッシャッシャッシャッシャシャッシャッシゃむぬ
・・・・・・・
ハッピースマイル^_^
菜央
誤字wwwwwwwww
たった三分、そのやりとりで、私はまた嬉しくなってしまった。
(もう少し、だけど、今は充分だ)
コメント
3件
かわいぃぃぃ!!ついふふっって声が漏れ出る、好き!