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シャット「なぜ!」
アラスター「……」
シャット「なぜ黙って放置したんですか?!天使からの傷なんてそう簡単に塞がらな…」
アラスター「いや、あなたも天使に貫かれた跡がある」
シャット「私はいいです!致命傷じゃないしすぐに止まった。あなたの傷は深いしあまり止まってない」
アラスター「あなたは貫かれたでしょ!?」
シャット「私はアダムじゃないから大丈夫ですが」
アラスター「あなたは肩だけじゃなく腹を貫かれている!あなたの方こそ黙って適当な処置で放置しているでしょ!?」
シャット「…なんで分かったんですか…」
アラスター「そしてなにかの魔法で時々あなたを苦しめてる」
シャット「…刺した本人はもう死んでます。殺しました。」
アラスター「恐らく殺した相手を呪うみたいな感じじゃないでしょうか」
シャット「…なんでそこまで知ってるんですか」
アラスター「いつもあなたから血の匂いしかしないあなたはいつも綺麗な花のような匂いと野生だが獣臭くない猫のような匂いがする」
シャット「……」
アラスター「けどあなたが帰ってきた時からあなたは血の匂いがする。」
シャット「そんな…はず」
アラスター「吐血の症状が出るのでしょ?最近あまりホテルに来ないから」
シャット「それで?ただこのことが言いたかったからですか?それとも私に処置をしてほしかったんですか?」
アラスター「まぁどっちもあってます。でもあなたを呼んだのは私だけではない」
シャット「…!?ルシファー…陛下」
アラスター「陛下があなたに話があると」
シャット「…なんでしょうか私の状態を知ってて呼んだのでしょ?」
ルシファー「あぁ、よく分かったな。」
シャット「それで?私は早く帰りたいのですが」
ルシファー「それは吐血しそうだからだろ?」
シャット「…はいそうですがせっかく綺麗になったんです。汚すわけにはいかないでしょ?」
ルシファー「まぁそうだな。今私がお前の血を使いその呪いの魔法とやらを排除する」
シャット「…嫌です。なぜ吐かないと?しかもあなたの前でなんてあなたにはしたないところを見られては私のプライドが…」
ルシファー「では死ぬか?その呪いというのは天使でも使える人間はほぼ居ない。私でもできない。だが治せる。」
シャット「…どうやって?」
ルシファー「お前の血液を取り除き他者の血液をお前の体に入れる。だが副作用で体が追いつかないからまた吐血はする」
シャット「他者の血液?それがあなたの血液ですか?」
ルシファー「いや、堕天使の血液では無理だ。悪魔なら悪魔同士の血液の方がいい」
シャット「…!まさか…」
ルシファー「そうだアラスターの血液を少し改造しお前の体に入れる」
シャット「…あなたはいいんですか?」
アラスター「えぇ、もちろん。私からやると言ったので」
シャット「ならッ…ウッ!?」
ルシファー「大丈夫だ。今私たちしかいない」
シャット「…カハッ オエッ!ゴホッ…ヴッゴホッゴホッ…」
ルシファー「いや、まだ少ないもう少し血液減らさないと」
シャット「…ナッら切ればッ…」
ルシファー「いや、この呪いは口からしか出ない。恐らくこの呪いの目的はお前の命と声だろうな」
シャット「!!ウッ…!?」
ルシファー「吐きそうか?トイレ行くか?嘔吐だろ?」
アラスター「いや、もう出してもいいでしょう」
シャット「…いえ、これは呪い関係ないです。生前の死に方と同じ…あれは呪いだったのか…」
アラスター「シャットついてくので1回吐いてきましょうか」
シャット「オエッ…カハッ」
アラスター「生前の死に方とはどういう意味ですか?」
シャット「…生前に酒に毒を盛られて…嘔吐や吐血などの症状が出ました…」
アラスター「なんか言ってましたね」
シャット「…ハッ…カハッ ゴホッ」
アラスター「戻りますよ」
ルシファー「吐血の症状はいつ頃出る?」
シャット「…分かりません毎回突然で」
ルシファー「ならこうするしかないか」
シャット「?」
ルシファー「痛いが我慢しろよ」
刺された部分を強く押す
シャット「イッ!?ハアッ!ウッ!?…ヴ…ゲホッゴホッゴホッ…」
ルシファー「よしでたな。じゃあアラスターの血液を入れるから飲め」
シャット「ハッ…無理…です。」
ルシファー「?なぜだ?」
シャット「…体が動かないから飲み込めないと思います…」
ルシファー「口は動くから大丈夫だ」
アラスター「…全部飲まなくていいので…」
シャット「……」
ルシファー「舐めるだけなめろ」
シャット「…ペロペロ」
ルシファー「舐めれたか?そのまま飲み込め」
シャット「ゴフッ!?ゴホッ…オエッ…」
アラスター「シャル…死にませんよね?」
ルシファー「100%とは言わないがな」
シャット「カヒュッ!カハッ ハッ?!…フーッ」
アラスター「…大丈夫ですか?」
ルシファー「それで何日か様子見だ」
アラスター「呪いというのは体から出てくるのですか?それとも体内で破壊するのですか?」
ルシファー「あぁ、体内のお前の血液で呪いを消したあと血液として体の外に出ていく。私もここまでしか知らないなぜ吐血なのかもほぼ分からないが分かったらまた伝えに来る。ではまたな」
シャット「ッ…陛下ッ…」
ルシファー「ん?」
シャット「私の血液を持って帰り何をする」
ルシファー「お前の血液があれば呪いの正体がわかるからな」
シャット「…そうですかッ」
ルシファー「あぁ、それじゃあな」
シャット「…ッ」
アラスター「大丈夫ですか?」
シャット「もう二度と、誰も殺したくない…」
アラスター「…それはあの女だけだか…」
シャット「人を殺すほど私の家族、仲間、友が死んでしまう…サーペンシャスもパトラもリアンナも…」
アラスター「私はずっと居ますから…」
シャット「…あと少ししたらチャーリー達が死ぬかもしれなかった…」
アラスター「……」
シャット「私があの時…アダムを殺していれば…あの時冷静にしてれば…もう嫌だ…仲間を死なせることは想定外だった…」
アラスター「……」
シャット「…嫌なら…どっか行きますよ…傷つかないので」
アラスター「…大丈夫です。黙って一緒にいたいだけですから」
シャット「…あなたに当てる気は無いんですよ…病みアピールみたいで嫌でしょ?見苦しいでしょ?」
アラスター「いえ、そんなことは…」
シャット「あなたは優しいから気遣ってくれてもその気遣いは今の私には不愉快なんですよ。」
アラスター「…黙って一緒にいると言ったでしょ?」
シャット「すみません…1人にさせてください。なら私が出ていくので」
アラスター「嫌だ。」
シャット「え、」
アラスター「私はあなたのこと…」
ルシファー「おい!少し分かったぞ!」
アラスター「ビッ!?なんですか?」
ルシファー「天使の呪いはその本人がとても憎んでいる人にしかかけられないらしい」
アラスター「なるほど」
ルシファー「だがこれは神に祈ることを得意な人間だけらしい。ところでお前が殺したのは生前シスターか修道女じゃないか?」
シャット「…はい。リアンナは元キリスト信者の修道女です。」
ルシファー「ならできるな。そして血を調べたところまだ初期段階で助かったよ。作り替えた血液はお前の体内で呪いを倒してくれる。」
シャット「…まだ吐血はしてません。」
ルシファー「なら順調だと思う。ちょっと触るぞ」
シャット「ッ…」
ルシファー「…ここか?」
シャット「…ハッ…フーッ…」
ルシファー「あと少しだけあるがもうそろそろ良くなる。」
アラスター「ならいいですがまだ安静にしててくださいね。」
シャット「……」
ルシファー「それじゃあもう少しの辛抱だ。頑張れよシャット」
シャット「…どうも」
アラスター「……」
シャット「…こんな私でも、あなたは一生一緒にいてくれるのですか?…」
アラスター「!はい?」
シャット「…もう何十年も一緒にいますが。まだこれからも死ぬまで一緒いてくれますか?」
アラスター「なんで突然そんなことを?」
シャット「…だって…あなたはとても大切な人です。でもあなたにとっての1番は私では無い私はただの仕事のパートナーでしょ?」
アラスター「……」
シャット「私の事を駒として利用しているのか?それとも本当に好きなのか」
アラスター「…なぜそれを…」
シャット「契約で私が逆らえないからか?利用するのもそうだな」
アラスター「……」
シャット「私はあなた以外信じてない。でももうあなたも信じれない。」
アラスター「そうですか…」
シャット「私はこんな人間なんですよ…誰一人として信じられず疑っている」
アラスター「そんなこと前から知ってる。私が誰よりも知っている」
シャット「こんな私でもあなたはパートナーと呼んでくれるのですか?これからもずっと」
アラスター「…思わないなら今あなたはいない」
シャット「……」
アラスター「確かに私はあなたのことが好きです。」
シャット「それが信じられないんです。どういう意味なんですか」
アラスター「…信じなくていいですよ。結ばれてしまったらあなたはもしかしたらまた同じ思いをするかもしれない」
シャット「…なぜ…覚えているんですか…」
アラスター「本当に好きなんです。嘘じゃないです。私はあなたのこと利用しようなんて思ってもないし。ただあなたと一緒にいるのが楽しいだけ」
シャット「……」
アラスター「嘘じゃないから」
シャット「…私も…好きです…」
アラスター「フッ笑 知ってますよ」
シャット「あなたの気持ち知れてよかったですよ…」
アラスター「生前はあなたは気づいてすらなかったですもんね」
シャット「でも、好きでもさっきあなたが言った通り恋人にはなりたくないです。」
アラスター「…分かってますよ」
シャット「…あなたはあの人達よりも私を大切にしてくれますか…?」
アラスター「あの人達?」
シャット「…いえ、大丈夫です。」
アラスター「いいですよ話してください。」
シャット「…恋人ではないですが、私を捨ててラジオ以外の仕事をしないで…ほしいと…」
アラスター「そんなことあなたと出会ってから誓ってますよ。」
シャット「え…」
アラスター「私ねあなたのラジオ聴いて気になってそのあとあなたの姿を見て一目惚れしたんです。」
シャット「……」
アラスター「自分でもこんな気持ちが分からなく認めたくなかった。でも認めざるを得なかった」
シャット「私は…恋というものがよく分からないんです。人が死ぬ時…失う時に好きだと気づきました。そしていつも本人には言えない。」
コンコンコン
チャーリー「シャット?体調悪いって聞いたんだけど大丈夫?来てるの知らなくてごめんね」
シャット「あ、どうもありがとう。」
チャーリー「最近来てないから心配してたの…みんな心配してるけど無理しないでね」
シャット「ありがとう…みんなに元気と伝えてください…」
チャーリー「うん。お大事にね。」
シャット「…どうも」
アラスター「元気ないですけど大丈夫ですか?」
シャット「…私この後死のうの思ってました。あなたにさっき言われなければ今死んでた」
アラスター「ッ……」
シャット「私にとって恋というものは呪いなんです」
アラスター「呪い?」
シャット「人を好きになると無くなるまでずっと苦しい。失ってからしか気づけないから…もっと苦しくなる」
アラスター「…なるほど。まぁでもあなたは私より先に死なせませんから。でも私もあなたより先に死ねないから笑」
シャット「…フフッ…アハハハハ笑笑」
アラスター「そんなに面白いですか?」
シャット「…矛盾してますよ。それならどちらも不死になるしかない」
アラスター「まぁ地獄では殺されなければ不老不死ですもんね」
シャット「…本当に大好きですよ。あなたのこと」
アラスター「フフッ笑照れくさいですね」
シャット「Don’t be shy…笑」
次回 堕天使