「心外って……そんなわけ、ないですよね?」
この男が、そんな風に思うはずなんかない……。
人を責めるだけ、好きなように責め立てておいて……と、
「……だって、そんなわけもないでしょう?」
言葉を連ね、反発をする私に、
「……君に、私の何がわかると言うんだっ……!」
彼は、不意に語尾を荒げ、
声高に叫んだかと思うと、
「……愛が、私には感じられないと言うのか……」
急にまた声を落として、低く呟いた。
「……違うんですか?」
唐突に、感情を露わにもされて、さすがに少し言い過ぎたのかもしれないとも感じていると、
「……そうなのでしょうね…きっと……」
政宗医師は次には、普段の自信に満ちた素振りもまるで感じられない、気弱とも取れるような口ぶりで話した。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!