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「いやだあ゛~~~!!!!」
「る、ルフィ……お願いだ、放してくれ……」
1週間、ルフィとウタと遊びに遊び倒した。数日前に赤髪海賊団がフーシャ村を離れる際は、ウタがちょっとしょんもりしていたが、駄々はこねなかった。えらい。
そして俺もそろそろフーシャ村を出航しようと今食料やらの荷物を積んでいるのだが、ルフィがべっしょべしょに泣きながら俺にしがみついて離れてくれない。もう俺はわかった、しょうがないな、後もう1日、とか言わねえからな……!!
マキノさんはそんな俺たちを見てくすりと笑う。
「こらルフィ、ジェイデンを困らせたらだめよ」
マキノさんに諭され、ルフィは渋々といった様子で離れてくれた。はぁ……よかった……。
俺はルフィの頭を優しく撫でた。いつもは子ども扱いするなと突っぱねる癖に、今日ばかりは大人しく撫でられていた。
「それじゃあ、マキノさん、お世話になりました」
「ええ、気を付けてね」
船に乗ろうとした俺をまたルフィに抱きつかれた。ぐすぐすと、鼻を鳴らしている。
「また会えるよな…?」
「いつになるかは分からないけどな。でもいつか必ず会おうな」
「……絶対だかんな!」
「ああ」
ルフィの額にキスを落としてから、俺は船に乗った。両親とは別の街で合流するということになっている。はらはらとした表情で俺を心配してくれるマキノさんを騙すのは少し心が痛かったが、致し方ない。
さて、北の海の方にでも行こうか。