テラーノベル
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放課後。
すちが全部話し終わってから、しばらく誰も口を開かなかった。
らんも、こさめも、いるまも、なつも、みことも。
ただ、すちを見ている。
すちは少し気まずそうに視線を逸らした。
すち「……そんな感じ」
らん「……」
こさめ「……すっちー」
すち「ん?」
こさめ「ずっと……一人で考えてたんだね」
すち「まあ……うん」
いるま「なんで言わなかったんだよ」
すち「言っても分かんないでしょ」
いるま「それは……」
いるまが言葉に詰まる。
すちは苦笑する。
すち「俺自身が分かってないんだから、説明しようがないじゃん」
なつ「でもさ」
なつがすちを見る。
なつ「分かんないなら、分かんないって言えばよかったんじゃない?」
すち「……それができたら苦労してないよ」
その言葉に、なつも黙る。
すちは少し俯いた。
すち「俺、普通に笑えるし、普通に楽しいこともあるし……別に何も感じないわけじゃないんだよ」
すち「ただ、『好き』だけが分かんない」
みこと「……うん」
みことが静かに返す。
みこと「じゃあ、分かるようになればいいんじゃない?」
すち「……え?」
みこと「無理にじゃなくて」
みこと「すっちーが分からないなら、これから一緒に探せばいい」
すちは目を瞬かせる。
すち「……一緒に?」
みこと「うん」
らん「それ、俺も賛成!」
こさめ「こさも!」
なつ「俺もやる」
いるま「……まあ、俺も」
すちは四人を見て、それからみことを見る。
みんな、本気で言っている。
すち「……変なの」
らん「なんで!?」
すち「だって、俺の『好き』なんて探しても……何も出てこないかもしれないよ」
みこと「それでもいいよ」
すちは何も言えなくなる。
しばらくして。
小さく笑った。
学校で作っている笑顔とは、少し違う。
すち「……じゃあ、お願いしようかな」
五人が顔を見合わせる。
こさめ「よし!」
なつ「何から探す?」
らん「まずは好きな食べ物とか?」
いるま「それもうやっただろ」
らん「あ、そっか」
すち「ふふっ……」
笑い声がこぼれる。
すちは思う。
(……好きって、こういうことなのかな)
でも、まだ分からない。
ただ。
今は、分からないことを一人で抱えていなくてもいい気がした。
コメント
1件
うわあああ…!第14話、読んだよ〜!!😭💕 すちくんが「好き」がわからないって悩んでて、それをみんなが「一緒に探そう」って言ってくれるの、優しさが溢れてて泣ける…!「分からないなら一緒に探せばいい」ってみことちゃんの言葉、めちゃくちゃ響いたよ…!! 最後のすちくんの「好きってこういうことなのかな」って思うところ、まだわかってないけど一人じゃないって気づけたのがエモすぎる…!!この温かい空気感、すごく好きです!碧さん、素敵なシーンをありがとうございます🌸✨
#ご本人様とは一切関係ありません
るき(転生垢)
32
#雑談(?)
꒰ঌ甘咲ぬな໒꒱🍭@転生垢
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