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#dzr社
ぶれん
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#ご本人様には関係ありません
-RibonN-
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ねこち
16
ー俺の瞳に映るあなたは、どんな顔をしてると思いますか?
唐突にMENにそう聞かれた。なんの文脈もなく、急に、だ。
さっきまでゲームをしていて、今は各々くつろいでいる…だけだったのに。
MENの意図がわからない分、俺は何を言えば良いのか困る。
バカそうな顔?悪そうな顔?ムカつく顔?
そんな答えを返しても、MENは首を振るばかり。それに足らず、ため息までついている。
時間が経ってもこの状況がいまいち理解できず、俺は頭に”?”を浮かべるばかり。
そんな俺の様子を見てしびれを切らしたのか、MENは「ぼんさん」と俺の名前を優しく呼ぶ。
「俺、ずっと気づかれなくて良いと思ってたんです。俺の本当のあなたへの気持ち。でも、もう無理です。隠しきれない。あなたが…優しくて、甘くて、とろけそうな顔で俺を見るから。そんな顔されたら俺、耐えきれません。」
…え?
俺は瞬きをするのも忘れてMENを見つめていた。
伝えられた言葉だけが耳に残り、その意味は頭には入ってこない。
「俺…。俺、ぼんさんが好きです。」
そう気持ちを伝えるMENの声は、かすかに震えているように聞こえた。
その言葉が何を意味するのか、理解するまでに数秒を要した。
いや、意味を理解したところで、俺の心が「そんなわけないだろう」とブレーキを掛ける。
「…え?笑 急にどうしたの、MEN。」
何をどう返せば良いのか頭に浮かばず、それどころかこの重たい空気に耐えられず、俺の口からは笑みがこぼれてしまっていた。
MENは何も言葉を返さない。
笑って流すわけでもなく、ただ真剣な表情で、俺を見つめていた。
それを見て、MENは本気なんだと今更ながら理解する。
「…なんで俺なの?」
次に出た言葉は純粋な疑問だった。
別に同性を好きになることを理解していないわけじゃない。
だからといって、この疑問が解消されるわけでもない。なぜ、俺なんだ。
MENよりもずっと年上で、頼りなくて、ゲームも別にうまくはない。
自分に良いところなんて一つもないと長年思い続けていたため、ますます俺を好きになる理由がわからなくなる。
「さっき、言ったじゃないですか。優しくて、甘くて、とろけそうな顔が好きだって。」
なんだよ、それ。
「…顔かよ。」
俺のつぶやきを聞いて、MENは苦笑する。
「まぁ、もちろん顔が一番好きッスけど、それだけなわけないじゃないッスか。
後輩思いなところも、ゲームに一生懸命なところも、ちょっと不器用なところも、
落ち着いた声も、全部好きなんです。」
自分の思いをまっすぐ伝えるMENは、すごく、輝いて見えた。
いや、もともとこんな性格だ。
楽しいことは楽しいと言うし、嫌なことは嫌だと言う、考えがはっきりしたやつだ。
でも、この告白は、重く、深く、俺の心に刺さった。
「…MENは、どうしたいの?」
自分の気持ちがわからないからといって、MENの気持ちまで曖昧なままにしたくはなかった。
質問ばかりで申し訳ない。けれど、MENがどんな気持ちでこの言葉を伝えてくれたのか、何を望んでいるのか、ちゃんと知りたかった。
知らないまま、答えを出したくなかった。
「俺は…ぼんさんとお付き合いしたいです。恋人、という特別な距離感で、あなたを今までよりもずっと、大切にしていきたい。」
脳内に、MENの言葉が何度も何度も、反響する。
恋人。特別な距離感。今までよりも、ずっと。
…それはきっと、今までと同じではいられなくなる、ということ。
今まで通り笑いあって、いじりあって、ふざけあって、バカみたいな時間を過ごすことができなくなるということ。
心や体の距離感なんて気にせずに、自然体で過ごせなくなるということ。
そんなのは、少し、寂しい。
…なんて、今目の前にいるMENを直視できずに、ずっと目をそらし続けている俺が言う資格も無いのかもしれないけれど。
「俺も、MENは大切な存在だよ。一緒にバカやって誰かに怒られても、それが楽しいと思えるような。…でもね、恋愛的に好きって感情は今まで一度も抱いたことがないんだ。」
俺の言葉を聞いて、MENは固まる。恐る恐る様子をうかがうと、口を結び、身体を震わすのを我慢しているようにも見える。
「MENの気持ちはすごく嬉しい。でも、俺は、今までの関係が崩れてしまうのが怖い。
その…矛盾してるんだ、今の俺の気持ち。わかってもらえないかもしれないけど。」
…そう。俺は矛盾している。
残念ながら今まで恋愛経験は皆無で、誰かとお付き合いしてみたいという興味はあった。
それが、今、手を伸ばせば叶えられる距離にある。
それでも、その相手が同僚で、しかもすごく近しい人、となるとやはり僅かに抵抗感が生まれてしまう。
「こんな俺で…ごめん。俺自身も、どうしたらいいかわからないんだ。」
顔がうつむいてしまう。申し訳なさと、情けなさで。
「良いんです。わかってるんです。自分でも無茶なことを言ったな、ってことくらい。
それでも、ぼんさんに、俺の気持ちを伝えたかった。それができて今、満足してます。」
MENは相変わらず優しすぎる言葉をかけてくる。
「返事は急かしません。ただ、俺の気持ちを知っておいてほしい。
気持ちの整理がついたら、ゆっくりでいいんで、教えてください。」
それだけ言うと、MENは自分の荷物を持つ。
「ぼんさん、大好きです。」
もう一度、俺の目を見てそう伝え、足早に玄関へと向かう。
扉が閉まる音が聞こえ、俺はしばらくその場から動けなかった。
さっきまでMENがいた場所を、見つめることしか、できなかった。
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続編は希望があれば書きまーす。
コメント
4件
もちろん希望しますとも!
ゆめかだよ〜🌸 第1話読んだよおお!! うわあ…最初の「どんな顔?」からの告白シーン、ドキドキが止まらなかった…💕 MENの「ぼんさんが好きです」が震えてて、真剣さがひしひし伝わってきた😭✨ ぼんさんの戸惑いとか「今までの関係が崩れるのが怖い」って気持ち、すごくわかるよ…切なくてじんときたよ…! 続きめっちゃ気になる〜!!二人の関係がどう変わっていくのか、ゆめかは全力で待ってるよ⋆♡ 素敵な作品ありがとうございます🌸