jmside
ぼんやりする目でグクが話すのを見つめていた
少し息苦しいが、あの夜道の時ほどではなかったし、
グクがその目で見つめてくれていることで、僕の血は流れ出さないで済んでいるのが分かったから、動けなかった
🐰「ヒョン、このまま死ぬのと、僕の血を入れて助かるの、どっちがいいですか?」
落ち着きを取り戻した彼が、僕に尋ねる
そんなの、、酷すぎる、、
🐰「酷いって思いましたね?ㅋㅋ
でもこうでもしないと選んでくれないでしょう?」
彼の力で声が出せない僕の顔に、グクの顔が近づく
首筋の傷を抑えていない方の手で、手を重ねられ、指を絡められた
🐰「ヒョン、血を入れて欲しかったら僕の手を力を入れて握って。そのくらいのことは出来るはず」
どうすればいいかわからなかった
焦りと困惑で涙が伝う
その涙が熱くて、僕はまだ生きているんだと思った
🐰「ずっとこうしているつもりですか?僕はあなたの血をとても気に入った。すぐにでも飲み干してあげてもいいんですよ」
冷たい声で脅されて、涙がさらに溢れる
きっとグクは僕を○す気は無い。ただいつまでも僕がこの手を握り締めるのを待っているだけだ
🐰「泣いてても終わりませんよ」
グクの唇が目に触れ、涙を吸うようにキスされた
その一瞬目が離れただけで、身体が落ちるような感覚に陥り、自分が死にかけなのを思い出す
🐣「ハァ、、、ハァ、、、、、、」
操り人形のように、この目の前の怪物に生死を握られている自分を何故か滑稽だと思った
無意識に薄らと微笑むと、グクが驚いた顔をした
極度の緊張で僕は頭がおかしくなっていたのだろう
もういいや、と思った瞬間、
僕は弱々しい力で彼の手を握りしめた
グクが満足そうに微笑みかえした
🐰「もう少し時間がかかると思っていましたよ、いい子ですね」
🐰「僕も血を入れるのは初めてなので。どうなるか分かりませんが、死ぬことはありません。怖がらないで」
グクが身をかがめ、視線が外れた瞬間
また暗闇に沈む感覚に落とされる
でもそれと同時に、先程血を吸われた首筋から何か熱いものが体に流れ込むのが分かった
感じたことの無い感覚に思わず声が漏れる
🐣「ぁあっ、、、、ンッ、、」
身体に入れられたものがゆっくりと全身に周り、僕の体を支配した
🐣「ハァ、、、、ぁ、、、、」
脳の方まで回ったと思ったところで、
視界がぼんやりと霞み、意識が途切れた
jkside
🐰「ハァ、、、ハァ、、クッ、、ハァ、、」
彼の首筋から離れ、荒くなった息を必死で整える
もちろんジミニヒョンの方が何倍も命の負担は大きいが、僕の方もこれは命を削ってやることだ
気絶してしまった彼の顔を眺めて、気持ちを落ち着かせた
このやり方でよかったかは分からない
でも一生一緒にいてくれる存在ができたことは確かで、
その満足感だけで僕は、今までの苦しみから解放してされた気がしていた
これからは、僕はこの人の血を飲むか、人間の食事を取るか、どちらにせよ、飢えを感じなくて済む。
ただそれだけで嬉しかった
ジミニヒョンの体は、今作り替えられている
ヴァンパイアと同じ、血を飲める身体に。
でも伴侶となるヴァンパイアには、僕のような目の力は与えられず人は殺せない。
つまり、血さえ吸わなければ、彼は、歳を取らない、ということだけが今までの身体と違うのだ
そして、僕の手中から逃げられなくなったこと。
🐰「ヒョン、、ごめんなさい、、」
この残酷さは僕には到底計り知れないが、
詫びるように、そっと頬を撫でた
ベッドから降り、彼を置いて、
隠しきれない開放感と共に夜の街へと再び紛れた
コメント
8件
終わるの!? 私次何を待てば良いの??